★イノシシを中心に、その他、身近な生き物の情報を興味本位で発信!★       
 
 野生イノシシ生態観察レポート        イノシシ駆除レポート               INDEXページ→     

        田上情報局2010      

 

2007

2008

2009

2010 2011 2012 2013 2014
2010年12月31日(金)
 イノシシ捕獲 ( 田上地区  黒北 )
 黒北に設置してある新田さんの箱罠に、中型のオスのイノシシが入った。この箱罠の周辺では、3日前にも大きめのイノシシの足跡が残されていたのを確認していたので、予想通りの結果となった。
 このイノシシが、田上地区内での今年最期の捕獲となった。

 (捕獲記録写真はこちらを→→→クリック
2010年12月28日(火)
 新田さんの箱罠 (黒北)
 今日午前、黒北谷沿いの山道で、新田さんに出会った。黒北に設置してある箱罠(檻)に向かうと言うので同行した。箱罠には2〜3日前に餌をいれておいたらしい。新田さんの車に同乗し、でこぼこした山道を登り箱罠が見える場所に着いた。双眼鏡で確認すると檻の扉が落下していたが中に獲物は居なかった。どうやらタヌキの仕業らしい。

 最近、東田上の集落付近ではイノシシの気配が消えてしまったが、ここまで来る道の途中には所々に掘り返した跡が見られた。この檻の周辺には大きな足跡が数多く残されているので近いうちに捕獲される可能性が出てきた。
 黒北で新田さんと別れ、嘗ての廃家電置き場跡まで足を延ばした後、横井出の山道を通り帰路についた。
 宇民家の裏まで来ると、以前から設置されている檻でタヌキの姿が見えた。檻の側に仕掛けてある脚罠に前足が掛かっていて、ちょこんと座ったような、なんだかユーモラスな格好で じっとこちらを見ている。若いタヌキらしく毛艶が良い。

 タヌキも狩猟獣ではあるが、あえてタヌキを獲物として狙うハンターは いないため、生息域、生息数共に拡大しているようで、田上地区でも夜間には人家の庭などを普通に歩いている姿が目撃されている。  
(本日午前撮影)
2010年12月20日(月)
 イノシシ2頭捕獲 ( 西條牧場  西田上地区 )
 新田さんが西條牧場へ設置してある箱罠に小型のイノシシが入った。昨夜9時過ぎに犬が激しく吠えたので、西條さんが確かめたところ2頭のイノシシが入っていたのだという。
 夜でもあり、見たときには もう少し大きく見えたそうだが、実際は10Kgを少し超えたくらいの中型犬並の大きさであった。
 (捕獲記録写真はこちらをクリック→→→
2010年12月17日(金)
 ククリ罠設置後のメンテナンス
 昨日は、田上地区でも、今冬になって初めてミゾレ交じりの小雪がちらついたが、今日は晴れて青空が拡がった。この季節の雑木林はクヌギなどの枯れ葉が積もっていて、強い風が吹くと あっという間にイノシシの歩いた跡などを覆い隠してしまう。
 枯れ葉は設置したククリ罠の上にも容赦なく積もる。そして、これが水分を含んだりして重くなりすぎると罠のトリガーの作動に悪影響を及ぼすことがあり、罠の作動不良やカラ打ちの原因になる。そのため、時々、罠の上に積もりすぎた枯れ葉を取り除くことも必要になってくるのだ。 
(写真は、横井出の山で罠の調整をする宇民さん、写真左はカラスに追い回されていたノスリ  本日午前10〜11時に撮影)
2010年12月14日(火)
 イノシシ捕獲 (安車尾)
 先日、安車尾で60キロ級のイノシシを捕獲した吉村さんが、今度は小型のイノシシを捕獲した。場所は前回の捕獲場所から直線で20メートル位離れた竹林の中。
 吉村さんがワイヤーで固定し、宇民さんが止め刺しで仕留めた。
 
(捕獲記録写真は明日公開します) UPしました→→→クリック
2010年12月12日(日)
 大物イノシシ捕獲
 西田上の新田さんの罠に再び大物イノシシが掛かった。場所は眞楽寺裏の山の中腹。新田さんが銃で止めさし後にロープを架け、山道まで引き出して回収した。

  (捕獲記録写真はこちらをクリック→→→
2010年12月11日(土)
 終の棲家
 一昨日、吉村家の前を通ったら、倉庫の側で日向ぼっこをしている一匹のタヌキが目に留まった。かなり年老いたタヌキらしく、毛艶が悪く動きも のっそりとしていて機敏さが無い。じっと見ていると警戒して倉庫のファンの隙間から中へ入ってしまうが、こちらが立ち去ると直ぐに出てきて再び籾殻の上で日向ぼっこを始める。
 このタヌキ、一ヶ月くらい前から住み着いているようで、吉村さんが餌を与えようとしても警戒して近づいては来ないらしい。時々、猫の餌を食べているようで、それを猫たちが眺めているのだそうだ。飼い猫にとって餌は無くなれば補給してくれるワケで、タヌキが少々食べようが大して気にならないのだろう。
 吉村さんによると、このタヌキは過去に罠に掛かった形跡があると言う。さらに白内障であることから、昨年の秋に宇民家の裏にある檻の側で罠に掛かり放してやったタヌキ(イノシシ情報2009 10/27参照)かもしれない。目もあまり見えないようで、もはや自然の中では自分で餌を確保して生きていくことは困難なのだろう。
2010年12月10日(金)
 イノシシ捕獲 (安車尾)
 吉村浩さんが仕掛けたククリ罠に60キロクラスのメスのイノシシが掛かった。場所は安車尾地区の人家のすぐ側で、道路から僅か数メートルの斜面。イノシシの周囲に立木などが無いうえに足場が悪いためワイヤーでの固定作業が困難なため、猟友会会長に射殺してもらった。
 ここでは、今年の春にも、80キロの大物が掛かっている。

  (捕獲記録写真は後日公開します) UPしました→→→クリック
2010年12月8日(水)
 大物イノシシ
 西田上の新田さんのククリ罠に大物イノシシが掛かった。残念ながら発見時には既に死んでいたが、最近では最も大きなイノシシで、頭部はまるで牛のように見えた。→→→クリック
2010年12月4日(土)
 毛皮を脱いだら超スリム
 宇民家の裏に設置してある箱罠である。側に仕掛けておいた脚罠にタヌキが掛かった。この箱罠の目は10p角だが、よほど大きなタヌキでない限り、いとも簡単にこれをすり抜けてしまう。タヌキの毛は膨らみが大きく、見た目と実際の体の太さとはかなり差があるのだ。

 イノシシ用の箱罠では、用意した餌の多くを他の動物に食べられてしまうが、その中でもタヌキによるものが最も多く、箱罠猟にとって厄介な存在となっている。
 
(本日午前9時30分撮影)
2010年12月1日(水)
 肉食獣
 宇民家には、最近、何匹かの野良猫が住み着いていている。写真は、宇民さんが血抜きのために吊しておいたイノシシに対してツメをたて、まるで自分が仕留めた獲物のような顔をしてかぶりつく猫。まだ子猫ではあるが、本来の肉食獣としてのワイルドさを見せてくれます。(2010-11-27日撮影)
2010年11月29日(月)
 イノシシ捕獲 ( 西條牧場  西田上地区 )
 早朝、新田さんから「檻にイノシシが入った」と連絡が入った。場所は西條牧場。設置された檻の直ぐ側を池の奥谷川が通っている。
 檻に入ったイノシシは35〜40キロクラスのメスのイノシシで、檻に体当たりを繰り返したために頭部の骨が損傷していた。
 新田さんが、銃で撃った後、ナイフで止めを刺した。
 
(捕獲記録写真は後日公開します) UPしました→→→クリック
2010年11月27日(土)
 イノシシ捕獲 (脇町 貞眞寺の裏)
 猟期に入ってからコンスタントにイノシシ捕獲数を増やしている吉村さんだが、本日、またしても小型のイノシシを捕獲した。場所は、前回と同じ脇町の貞眞寺の裏。
 罠を追加設置するためにやって来たところ、掛かっていた。宇民さんも後から駆けつけて、吉村さんとの息のあった連携でイノシシの動きを封じておいて止め刺しで仕留めた。
 
(捕獲記録写真は後日公開します) UPしました→→→クリック
2010年11月24日(水)
 イノシシ捕獲
 吉村浩さんが脇町の貞眞寺の裏に仕掛けておいた罠に小型のイノシシが掛かった。→→→クリック
2010年11月22日(月)
 イノシシ捕獲 (西田上地区)
 吉村浩さんが、西田上の岩倉城址に近いブロッコリー畑の脇に仕掛けた罠に小型のイノシシが掛かった。写真は吉村さんの畑で、5日前にも近くで1頭捕獲している。
 捕獲作業は、宇民さんとの連携で行い、止め刺し後に宇民家へ運んだ。猟期に入ってからまだ1週間しか経たないが、吉村さんが捕獲したイノシシはこのイノシシで早くも4頭になった。

 (捕獲記録写真は後日公開します) UPしました→→→
2010年11月19日(金)
 防御ネット突破される (西田上地区)
 写真は西田上にある曽川家の畑。ホウレン草の栽培を始めた途端にイノシシに侵入されたため、2週間前に畑の周囲を防御ネットで囲っていた。【2010-11-5を参照】
 しかし、やはり予想どおり、イノシシにネットを食い破られて侵入されてしまった。防御ネットは、海苔の栽培用の漁網などがよく使用されている。このネットは目が大きく、1枚だけでは破られ侵入されることが多いが、2〜3枚重ねて使用すると、かなり効果はある。それでも目隠し効果のあるトタン板には及ばない。
 一昨日、この畑のすぐ側で1頭捕獲されたが、その後も近くにある刈り取り後の水田でイノシシの目撃情報があるので複数の個体が活発に行動しているようだ。
   (2010−11−17日 撮影)
2010年11月17日(水)
 イノシシ3頭捕獲 (西田上) (脇町 貞眞寺横)
 西田上の岩倉城址の入り口に近い場所で32Kgのメス、脇町の貞眞寺の側でウリ坊と30Kgクラスの共にオスを捕獲した。この3頭は全て、吉村浩さんの設置したククリ罠による捕獲だ。吉村さんも、押しバネ式の罠を使用しているが、カラ打ちを減らすためにトリガーを作動させる踏み糸周りに工夫をこらしている。
 捕獲場所はいずれも、すぐ側に農地があり、常に足跡などが付いていた。
2010年11月16日(火)
 イノシシ捕獲 (西田上)(東田上)
 狩猟解禁2日だが、早くも宇民さん新田さんがそれぞれ1頭ずつ捕獲した。共に自宅近くでの捕獲で新田さんは40Kg
宇民さんは22Kgで共にオスだった。
 宇民さんが回収作業を終えた頃、猟友会会長の和田さんが顔をみせた。和田さんの話によると今年はイノシシが多いらしい。猟期に入ってハンターが動き始めたのか、ほんの少し前に城山方面で銃声が響いた。
2010年11月6日(土)
 箱罠設置環境 (愛媛県四国中央市)
 写真は、愛媛県のMさんから送られてきたもので、写っている箱罠は新田さんが製作したものだ。

 この写真、先日、愛媛県で一度に11頭という大量捕獲【2010-11-3を参照】に結びついたMさんの箱罠設置状況である。
 稲刈り後の水田に置かれた箱罠の扉用トリガーワイヤーは、内部に大きく盛られた米ヌカの底の方にセットしたらしい。
 群れるように行動していたイノシシのうち、まず、一頭が入り食べ始めると、後に続けとばかりに先を争って折り重なるように突進した結果11頭捕獲ということになったのだろう。 (写真提供 四国中央市 Mさん)
2010年11月6日(土)
 イノシシ対策 (東田上)
 田上地区内にある郷司さんが耕作している畑である。市道、脇町185号線に面していて、ここでは主に小麦を栽培している。この辺りはイノシシの生息に適した条件を備えており、この畑にも頻繁にイノシシが侵入し前回は小麦が全滅状態になった。
 さらに、その被害状況があまりにも甚大であったことから、8月初旬に放送されたイノシシ駆除関連のTV番組の取材対象にもなったほどの場所である。
 そのため今回、郷司さんは小麦の作付け前にイノシシの進入路にあたる谷側の二面に木製パレットの廃材を利用した柵を設置し、前回までは手薄であったイノシシ対策に乗り出した。
2010年11月5日(金)
 箱罠完成
 本日午後、香川県からNさんが再び新田家へやって来た。10日前に訪れた際に製作依頼しておいた箱罠を引き取るためだ。完成した箱罠の扉のトリガーをセットし落下実演を行った後、新田さんがフォークリフトを用いてNさんのトラックへ積み込んだ。この箱罠は耕作放棄された農地内に設置されるようだ。
2010年11月5日(金)
 イノシシ跡 (西田上地区)
 写真は西田上地区にある曽川家の畑。この辺りでは10月27日に50キロクラスのイノシシを捕獲しているが、他にもまだ残っているらしく、4〜5日前にはホウレン草の栽培を始めたばかりの畑に侵入した。
 とりあえずトタン板とネットで周囲を囲んだようだが、ネットは突破されることが多く、捕獲しない限り安心は出来ない。
 (本日午後撮影)
2010年11月3日(水)
 イノシシ捕獲用箱罠の製作現場
 写真は新田さんの作業場。愛犬コロの見守る中、現在、急ピッチでイノシシ捕獲用箱罠の製作中だ。材料のアングルや丸棒などの鉄材を切断したり溶接したりと想像以上に手間がかかる。美馬市内では、大谷地区へ納めた箱罠でも、今季はかなりのイノシシを捕獲し、また先日は、愛媛へ納品した箱罠で大量捕獲されるなど新田さんの箱罠はいろいろな場所で随分と成果を上げている。
      (写真は本日午後3時頃撮影)
2010年11月3日(水)
 ギネス級 ? (愛媛県四国中央市)
 愛媛県のMさんの箱罠に、なんと一度に11頭のイノシシが入ったそうだ。

 この箱罠は、新田さんが受注製作し、2週間前に引き渡したもので、サイズは(1m×1m×2m)と、イノシシ捕獲用としてはポピュラーなもので、特別大きなものではない。
 箱罠による捕獲では複数捕獲は珍しいものではないが、多くても6頭どまりで、一度に11頭も入ったというのは聞いたことがない。箱罠での複数捕獲は、うり坊を含む親子の場合が多いが、その場合でも、親を含めても5〜6頭が限界だ。
 このサイズの箱罠に、一度に11頭となると複数の親子が同時に折り重なるように入ったことになり、奇跡に近い。

 気になるのは、扉を落とすトリガーだが、随分と低い位置にセットしたようだ。このトリガーワイヤーの設置位置が今回の大量捕獲に結びついた一因だと考えられる。
2010年11月2日(火)
 フィールドサイン (美馬市脇町東田上)
 一昨日、イノシシを2頭捕獲した尾根道にイノシシの糞が転がっていた。この辺りでは宇民さんが半年の間に10頭捕獲しているが、依然として新たに侵入してくるイノシシがいるようだ。2箇所で見かけた糞のサイズに極端な差があるので複数のイノシシが行動していることは確かだ。
 一週間前に1頭捕獲したばかりの西田上地区でも、一昨日には、ほうれん草の栽培をしている曽川家の畑にイノシシが侵入した。

 美馬市のイノシシ有害駆除は10月末で終了したため、狩猟解禁日までの2週間は捕獲することが出来ない。他県ではイノシシやシカ被害に配慮してこれらに限っては狩猟解禁を早めている自治体もある。美馬市でも検討すべき時期に来ているのではなかろうか。
 徳島新聞の社会面【こちらデスク】(2010年10月15日朝刊)でも農作物被害対策に関する徳島県の認識の甘さを指摘する声が隣の高知県から上がっていると報じている。
2010年10月31日(日)
  イノシシ捕獲  (美馬市脇町田上地区)
 イノシシの捕獲は連続する傾向がある。先日2頭捕獲したばかりの宇民さんだが、今度は一度に3頭も罠に掛かっていた。横井出から続く尾根道脇に設置した罠で2頭、市道、脇町185号脇の斜面で1頭掛かっていた。一度に3頭捕獲したのは2007年7月7日以来3年ぶりになる。
 捕獲作業は、猟友会会長の和田さんに手伝ってもらい、宇民さんが槍を使って止め刺しで仕留めた。
  (捕獲作業の記録写真は後日公開します) UPしました。
2010年10月27日(水)
 イノシシ2頭捕獲 (美馬市脇町田上地区)
 西田上の岩倉城址の東にある畑の横の崖地に仕掛けてあった罠に40〜50Kg位はありそうなイノシシ(写真左)が掛かっていた。
 一方、東田上の本屋敷では中型(25Kg)のイノシシ(写真右)が掛かっていた。それぞれの有害捕獲認定を受けるために宇民さんは猟友会会長宅まで一日に2回も足を運ぶことになってしまった。
 (捕獲記録写真は後日公開します)UPしました
2010年10月26日(火)
 香川からの来訪者
 本日午前10時過ぎ、新田さんの製作しているイノシシ捕獲用の箱罠を見たいということで香川県に住むNさんが新田家を訪れた。銃歴35年のベテランで銃猟やククリ罠猟なども行っているという。持参したククリ罠などをいくつか見せてもらったが、小さな部品からも研究熱心な人柄が垣間見えた。
 イノシシ猟では散弾銃にライフルドスラグを使用している人が圧倒的に多いが、Nさんは今後はハーフライフルでのサボットスラグの使用を考えているそうだ。サボットスラグはライフルには及ばないものの通常のライフルドスラッグ弾よりは有効射程距離が長いためシカ撃ちなどでは効果的だと言われている。難点は弾(実包)の価格が1発あたり数百円と高価なことだ。
 新田家でおよそ1時間話した後、今では珍しい2サイクルエンジンを搭載した新田さん愛用の赤いジムニーで黒北に設置してある箱罠に案内した。
2010年10月22日(金)
 ラストスパート
 午後から、宇民さんがククリ罠を設置するというので同行した。有害駆除の期限は今月末であるから、今日を含め残すところ10日になってしまった。残された僅かな期間で捕獲出来るかどうかは誰にも分からないが、とりあえず最期まで全力を尽くすということなのだろう。
 設置場所は、一昨日に一頭捕獲した雑木林の斜面。宇民さんの今季の捕獲数の半分以上はこの近辺のイノシシ道に設置した罠によるもので効率よく成果を上げてきた。およそ2時間かかって4箇所に追加設置した。
 
(山の斜面に作られたイノシシ道に罠を仕掛ける宇民さん。本日午後2時12分撮影)
2010年10月20日(水)
 イノシシ捕獲 (美馬市脇町東田上)
 今朝、ハンターの新田さんから、宇民さんの罠に小型のイノシシが掛かっていると連絡が入った。
 場所は、黒北谷沿いの山の斜面で、ここは新田さんが黒北方面に仕掛けている罠の見回りコースと重なっている。
 イノシシは中型のオスで、宇民さんが止め刺しで仕留めた後、猟友会会長宅ヘ持ち込み、有害捕獲としての確認を受けた。
 美馬市脇町地区内の8月中旬から現在までのイノシシの有害捕獲数は、このイノシシでちょうど160頭になった。4月から8月までの捕獲分を合わせると既に180頭を超えているようで、残り10日あることから200頭超えが目前となった。

 猟友会会長宅の門口には、【有害捕獲に関して、今後は全て確認用の写真が必要となった】という内容の張り紙があった。 宇民さんの場合には捕獲時には、私が同行していることもあり全て記録写真を残してあるが、他の捕獲者の場合には確認用の写真を残していない場合もあったようだが、行政側としてみれば、報償金を支給する以上、捕獲確認の厳格化を求めることは、まぁ、当然のことだろう。
   (捕獲記録写真は後日公開します) UPしました→→→クリック
2010年10月18日(月)
 狩猟読本
 狩猟読本という冊子がある。 野生生物保護行政研究会が監修し(社)大日本猟友会が発行しているモノで、狩猟免許を取得した人は、一度は目にしたことがあるだろう。ハンターにとって必要な法令はもちろん、銃や罠といった猟具に関することや、狩猟鳥獣についての記述も分かりやすく解説されている。鳥獣の解体方法や感染症などについての記述もある。
 狩猟読本は、基本的にはハンター向けに作られたものであるが誰でも購入することが出来る。A4版で厚さも1p近くあり、定価700円の冊子としては、内容が充実している。書店での販売はされていないが直接通販で購入することができる。詳しくは
【大日本猟友会 狩猟の本棚】書籍一覧を参照。
2010年10月16日(土)
 箱罠 (受注、製作、納品)
 一昨日、完成した箱罠は、新田さんが依頼を受けて製作したもので、本日、注文主の愛媛県四国中央市に住むMさんが自ら引き取りに新田家を訪れた。

 箱罠のサイズは(1m×1m×2m)で、イノシシ捕獲用としては最もポピュラーなものだ。もちろん分解可能だが、写真のように組み立てたままでも軽トラックに乗せて運ぶことが出来る。
 山間部などで、車が入りにくい場所へは分解して運搬し現地で組み立てるということになるが、設置場所の すぐ近くまで車が入る場合は、3〜4人でそのまま担いで行くほうが早い。

 注文主のMさんは、銃猟を行っていて地元では地区の猟友会会長をしているそうで、今回の箱罠は銃猟の出来ない区域での有害捕獲としての使用を考えているのだと言う。新田さんが箱罠についての一通りの説明をした後、新田さん自身が実際に箱罠を設置している黒北の現場まで案内した。  
(本日午前11時撮影)
2010年10月14日(木)
 新田さんの箱罠 (西田上)
 イノシシ被害の増加に伴って有害駆除用としてのククリ罠や箱罠の需要が増えている。
 ククリ罠には多くの種類があるが、それぞれに一長一短があり、どれを選ぶかは最終的には使用者の好みということになる。手軽ではあるが、獲物の行動ルートなどを読み取る能力が必要であり、捕獲実績を上げるまでには ある程度の経験を積む必要がある。
 罠猟の免許を取得しても、すぐに結果に結びつくとは限らない。
 それに対して箱罠は、有効な設置場所さえ決めれば、あとは誘導するための餌の管理などを行うだけであり、初心者でも扱いやすい。それだけに箱罠の場合、獲物が入り、扉を落下させるトリガーの優劣が非常に重要になる。自らハンターでもある新田さんの箱罠はイノシシとの長年にわたる実戦の経験から工夫されたものだけに捕獲効率が高いようだ。
      
(写真は、完成した箱罠と新田さん 本日午前10時5分撮影)
2010年10月11日(月)
 秋の雑木林 (美馬市脇町田上地区)
 東田上の本屋敷から横井出方面へは獣道のような細い山道が通っていて、道筋の両側には宇民さんがイノシシ用の罠を仕掛けている箇所がある。ちょうど1週間前、ここから少し離れた横井出の斜面でイノシシを捕獲して以降、それまで頻繁に宇民家の畑へ来ていたイノシシが全く来なくなったそうだ。少し前までは この辺りの雑木林にはイノシシが枯れ葉を掻き分けて歩いた跡が見られたが最近はそういう気配も無い。 
    (写真左はキヌガサタケもしくはスッポンタケの幼菌とその断面) (写真右は美しい藍色をしたアイコウヤクタケ

 雑木林を歩いていると虫やキノコ等、色々な生き物に出会う。先日は、こんな場面に遭遇した。
→→→クリック
2010年10月5日(火)
 ヌタバ (黒北谷川)
 今日午前、横井出から黒北方面へと出かけた。黒北のスダチ畑への進入路手前でガサガサという音が聞こえてきた。音のする方向へ目をやると道端の茂みの中で2頭の子供イノシシの背中が見え隠れしていた。
 撮影のために少し距離を詰めようとしたところ、近くの茂みにいた母親がこちらの気配に気付いて茂みの奥に小走りで移動し、それにつられるように2頭の子供も後を追った。
 イノシシたちの動く音はすぐに消えたので、ほんの少しだけ後退し、身を潜めてこちらの立ち去るのをじっと待つつもりなのだ。少し離れた位置から中望遠レンズを構えて数分待ってはみたが、すぐに出てきそうもないので諦めて谷沿いの道を下った。

 写真は黒北谷の底に出来たヌタバ。ヌタバは寄生虫やダニを落とすためでもあると言われ、泥浴後に立木などに体を擦りつけたりすることが多い。しかし、イノシシにとって、ダニ落としはそう簡単ではない。なにしろ、ダニの中には高圧洗浄機による噴射を浴びせても全く落ちないモノも珍しくないのだ。
2010年10月4日(月)
  イノシシ捕獲 (美馬市脇町東田上)
 宇民さんが横井出の斜面に設置した罠に中型のイノシシが掛かった。宇民さんの今季の有害捕獲数はこれで14頭になった。
 今年はイノシシの有害捕獲数が増えていて、脇町地区における6/14からの捕獲数はこのイノシシで124頭目になるという。今年の有害駆除は4/15日に出ているため、それまでの分を加えると既に150頭に達しているようだ。有害駆除期間は10月末まで延長されたようなので最終的には200頭を超える可能性が大きい。
 (捕獲記録写真は後日公開します。) UPしました→→→クリック
2010年9月29日(水)
 いつのまにか秋
 久しぶりに黒北谷を歩いた。今年の夏のうだるような猛暑も、まるで嘘のように消えてしまって、季節はいつの間にか秋になっている。谷沿いの山道には もう既に山栗の実が落下していてイノシシが食べた跡が見られる。
 夏の猛暑の影響なのか、今年の栗は昨年よりも小粒で数も少ないように思う。未熟なままの実がそのまま落下しているものも目に付く。     
(写真左はイノシシが栗の実を食べて、外側の殻を吐き出した跡)
2010年9月27日(月)
 質問メールに関して
 HPを開設していると、毎日多くのメールを受信するが、そのほとんどはスパムメールである。問い合わせなども少なくない。最も多いのは罠のメーカーなどの問い合わせだ。

 HPに関する感想などは別として、
こちらからの返信を必要とする問い合わせメールに関しては、必ず(フルネームの氏名)(住所)(電話番号)を記載してください。これらの記載のない質問メールに対しては返信できません。尚、当方が少しでも不審に感じたメールに対しても同様です。この場合、このページ上(イノシシ情報)でお答えすることがあります。

 ということで、
本日 9:43分に 件名【罠のメーカーの問い合わせ】でメールを送られた上岡さん、ヘッダー情報を確認させてもらいましたが、不審な点がありましたのでこちらから直接メールによる返信は出来ません。どうしても返信が必要でしたら(フルネームの氏名)(住所)(電話番号)をお知らせください。
2010年9月27日(月)
 イノシシ捕獲 (美馬市脇町) 貞眞寺裏
 1週間前に、1頭捕獲した脇町の貞眞寺の裏で再び中型のイノシシが罠に掛かった。
前回(9月21日)の捕獲場所からは僅か数メートルの距離である。足を捉えた罠のワイヤーが極めて浅く、かろうじて蹄を捉えているだけであった。そのため外れる危険性があるので、猟友会会長に射殺してもらうことにした。

  (捕獲記録写真は後日公開します)UPしました→→→クリック
2010年9月26日(日)
 イノシシ侵入 (東田上)
 昨夜、宇民家のサツマイモ畑にイノシシが侵入した。畑は周囲を網で囲んでいたが、直ぐ横の小豆畑の方から網をそのままズルズルと押して侵入したらしい。
 畑の周囲には所々にイノシシの足跡が残されていた。足跡はかなり大きく、50キロ級のイノシシがやって来たようだ。

 この畑から少し離れた山道には、イノシシが鼻で枯れ葉をかき分けた跡も見られる。
 一旦、収まっていたかに見えたイノシシの活動が再び活発化し、人家付近へと移動してきた兆しもあり、今後繰り返しやってくる可能性がある。これ以上の侵入を阻止するため、急遽、宇民さんは畑の周りに杭を追加し、トタン板で囲むことにした。
    
(本日午前10時撮影)
2010年9月25日(土)
 検索ワード
 罠や網などに掛かった鳥獣に対し、銃器や刃物などを用いて止めをさすことを《止め刺し》と言う。イノシシなどの大型獣では銃猟師は銃で止めを刺すことが多いが、罠猟師の場合は槍などを用いて文字通りの止め刺しを行うことになる。刃物による止め刺しは、銃に比べて危険であるが、銃猟の禁止区域などで罠に掛かったイノシシなどは、ほとんどこの方法が採られる。

 最近、六甲山で登山客に怪我を負わせるなど問題になり、駆除の対象となっていたオスのイノシシが猟友会会員によって槍で殺処分されたそうだ。多くのメディアで報じられているなか、MBSニュースで《止め刺し》という言葉を使っている。本日の当サイトに対するアクセスの中に《止め刺し》を検索ワードとしたアクセスがやたらと目立っていたのはその影響か?
   
              (写真は横井出の山に転がっていたシカの頭骨の上顎部分、本日午前11時頃撮影)   
2010年9月21日(火)
 イノシシ捕獲 (美馬市脇町) 貞眞寺裏
 山門が美馬市の文化財に指定されている貞眞寺の裏に拡がる水田に面した薮に仕掛けられたククリ罠に45Kgのメスのイノシシが掛かった。罠を設置してから わずか2日での捕獲らしい。発見したのが遅かったため、捕獲作業は夕闇の中で宇民さんと吉村浩さんによって行われた。

 (記録写真は後日公開します。 UPしました→→→クリック
2010年9月14日(火)
 イノシシ有害駆除 (美馬市脇町東田上)
 罠の設置場所は東田上東部の市道、脇町185号沿いの雑木林の斜面。

この近くには郷司さんの小麦畑があり、ここではイノシシの姿が頻繁に目撃されていた。このイノシシがそのうちの1頭であった可能性も考えられる。

 イノシシは40Kg位ありそうなメスであったが、残念ながら発見時には既に死んでいた。

 
2010年9月10日(金)
 イノシシ2頭捕獲 (美馬市脇町田上地区)
 3日前に大物イノシシを捕獲したばかりだが、今日再び、その場所の近くに仕掛けてあった宇民さんの罠に中型のイノシシ2頭が掛かった。
 捕獲作業は、いつものように宇民さん吉村さんが連携して行った。

 
(記録写真は後日公開します UPしました→→→クリック

 新田さんが黒北に設置してある檻(箱罠)でも、小型のイノシシが捕獲されたという連絡を受けた。
2010年9月7日(火)
 イノシシ捕獲 (美馬市脇町田上地区)
 宇民さんのククリ罠に60Kgを超えるオスのイノシシが掛かった。場所は黒北谷沿いの市道470号線脇の山の斜面で、このルートは黒北谷を隔てた山から東田上地区の集落へやって来るイノシシの進入路になっている。

 捕獲作業は午後1時頃から、宇民さん吉村さんによって行われた。

   
(捕獲記録写真は後日公開します UPしました→→→クリック
2010年9月4日(土)
 ククリ罠設置 (城山地区)
 昨日の夕方、城山地区の水田に出没しているイノシシを捕獲するために宇民さん吉村さんが現地にククリ罠を設置した。
 ここには、あらかじめ見当を付けておいた道沿いの斜面に出来たイノシシ道があり、(引きバネ式)、(押しバネ式)を合わせて3箇所設置した。
 城山地区でのイノシシ被害は、被害箇所が離れているため、それぞれ別のルートでやって来ているイノシシがいるようで実際にうまく捕獲出来るかどうかはわからない。
ククリ罠の設置作業
2010年9月2日(木) AM 10:00
 イノシシ水田に侵入 (西田上地区)
イノシシに侵入された曽川家の水田  黒北で捕獲されたイノシシを撮影している最中に、曽川家の西田上にある水田がイノシシに侵入されたという連絡を受けた。
 イノシシに侵入された水田の周りには、トタン板を張り更にネットも架けてあった。侵入された箇所は、トタン板が杭と共に倒されていて、イノシシは水田内を歩いた後、少し離れた場所でトタン板の下を力任せに押して出ていったような形跡が確認できた。イノシシの足跡はあまり明瞭なものは見られなかったが、タヌキと思われる足跡ははっきりと残されていた。
 西田上地区では、岩倉城址を挟んで水田があり、毎年、この時期にはイノシシによる被害が発生している。
2010年9月2日(木) AM 9:30
 イノシシ2頭捕獲 (田上地区 黒北)
新田さんガ2頭のイノシシを捕獲  午前9時頃、新田さんからイノシシが檻に入ったという連絡が入った。場所は黒北谷に面した古い水田跡で、この近くでは、今年の2月にキツネが罠に掛かったこともある。
 檻で捕獲されたイノシシは50Kgはありそうなメスのイノシシで、更に檻から10数メートル離れた場所に架けておいたククリ罠には小型のイノシシが掛かっていた。
(捕獲記録写真は後日公開します。UPしました→→→クリック
2010年8月30日(月)
 イノシシ対策 (城山地区)
イノシシ除けの柵を設置する宇民さん
 城山地区の郷司さんの水田にイノシシが侵入した。罠の設置を頼まれた宇民さんだが、現地ではなかなか設置ポイントが定まらない。とりあえず罠の設置は、明日以降に行うことにして、先に水田への侵入を阻止するための対策を施すことにした。
 この田には網やトタン板などが部分的に設置されていたが、脆弱な状態であったため、昨夜には、張られていた網用の支柱をイノシシが強引に押し倒し、侵入されてしまったのだ。
 作業は、午前中に水田の背後にもう一枚網を追加し、夕方から道路に面した箇所にトタン板を設置した。午後の作業は猛暑を避けて5時頃から始め、終了した時には午後7時を回っていた。いつの間にか空には黒い雲が広がっていて、帰宅直後に短時間ではあるが激しい雷雨になった。

        (本日午前9時40分〜午後6時頃撮影。写真右端の上下2カットは城山地区内でイノシシに侵入された別の水田)
2010年8月27日(金)
 恰好の足場
 宇民家の水田である。先日、この田にイノシシが侵入したため、宇民さんが周囲をトタン板で囲い、その後は なんとか侵入を防いでいる。
 ところが、トタン板の高さが、稲の高さに近いため、今度は稲穂を食べるスズメたちにとって、恰好の足場になってしまった。
 トタン板の先端に留まっては色づいた稲穂をついばんでいるスズメたちの姿が目に付くようになってきた結果、写真のようにトタン板からハミ出した部分に食害跡が目立って増えてきた。本来だったら、稲作農家にとってはスズメによる食害も気にはなるが、それでもイノシシの侵入によるダメージに比べたら、微々たるものに思えてくる。   (本日午前8時50分撮影
2010年8月24日(火)
 イノシシ被害 (西田上地区)
イノシシ被害を受けた稲
 西田上地区にある水田である。写真のようにイノシシの侵入による被害を受けた。この田と隣接するもう一枚の田(写真左下)は昨年も同様の被害を受けている。田の周囲はトタン板で囲ってはいるが、乗り越えられて侵入された。

 イノシシのジャンプ能力は軽く1メートルを越える。それにもかかわらず通常は高さ60センチ程度のトタン板でもかなりの防御効果はある。障害物を前にしたイノシシは、乗り越えるよりまず先に下をくぐろうとすると考えられている。その結果、侵入出来なければ、直ぐに別の場所へ移動するということを繰り返す。
 ところが、ひとたび乗り越えることで侵入に成功し、稲穂を食べることが出来ると、そのイノシシにとって、それが成功経験となって躊躇せずに乗り越えて侵入するようになると考えられる。

 この田は、昨年にも、縦に2枚積み上げたトタン板を乗り越えられて侵入されていることから、昨年と同一個体による犯行の可能性がある。すぐ側にある田(写真右下)は、周囲を丁寧に低いトタン板で囲っているだけだが、昨年も今年も まだ一度も侵入されていない。
 一昨日、西田上地区で新田」さんが60キロ級の若いイノシシを捕獲したが、捕獲場所が、この田とは極めて近いので、全ては このイノシシによる仕業であったのかもしれない。

  
(8月23日朝に撮影、被害にあったのは8月22日以前である。 写真右上はイノシシ侵入を受けて更に補強した防御塀)
2010年8月22日(日)
 イノシシ捕獲 (西田上地区)
新田さんとコロ  昼前に、西田上の新田さんからイノシシが掛かったという連絡が入った。

 新田さんとは、今朝、偶然に黒北谷の道で出会ったばかりで、
「これまで何年にも渡って捕獲してきたのだが、どういうわけか、20日前後に捕獲することが多かった」などという話を聞かされていた。
 今日の捕獲は まさにジンクスどおりとなったわけだが、西田上地区では、水田を囲っていたトタン板が壊されるなど、イノシシの被害が出はじめていただけに、タイミングのイイ捕獲だ。捕獲作業には途中で出会った曽川幸市さんも野次馬兼助っ人として同行した。
   捕獲記録写真はこちらを→→→クリック
2010年8月21日(土)
 てごわい相手
宇民さんによるククリ罠の設置作業
 先日、宇民家の水田にイノシシが侵入したが、そのイノシシを捕獲するために宇民さんが昨日の午前と午後に合わせて7箇所にククリ罠を追加設置した。場所は、宇民家の直ぐ上にある貯水槽直下の雑木林の中。

 今回は、今までとは違って特定のイノシシ(個体)の捕獲を狙っている。このイノシシは、今までのイノシシとは違った行動ルートを持っていて、ルートの把握が難しい。宇民さんは、今回仕掛けた近辺を道筋にしていると睨んだようだ。

 イノシシは、一般的に幼獣期は警戒心が低く、成獣になると警戒心が増す傾向がある。今回のターゲットは成獣で、あえて人間を避けて深夜にやって来ているところから、確信犯的行動で、かなり てごわい相手である。
2010年8月19日(木)
 偵 察 隊
 以前から時々、人家付近に出没していたイノシシが、先日、ついに宇民家の水田に侵入した。この水田は宇民さんが要所のみトタン板を張ってはいたのだが、未設置の箇所から侵入した。姿を確認したのは1頭だけだが、行動跡を見ると複数、おそらく2頭来ていた可能性がある。

 ←←←写真をクリックすると拡大します
2010年8月8日(日)
 イノシシ対策
 イノシシが現れたことで、急遽、宇民さんは水田の周りにイノシシ除けのトタン板を設置した。
 この水田は、イノシシの出没地点の近くにあり、数年前に一度侵入されたことがある。

 (本日夕方撮影)
2010年8月8日(日)
 イノシシ出没
 今日、午前1時半を過ぎた頃から、我が家の庭の隅にある生け垣の裏でゴソゴソと音が聞こえてきた。
 夜中でもあり、しばらくは、無視していたのだが、どうも気になってライトとカメラを手にそっと近づいてみた。すると暗闇の中にぼんやりとイノシシらしき姿が見えた。
 一枚シャッターを切ったが、あらかじめ感度設定を上限まで上げていても、やはり内蔵フラッシュの光は弱すぎる。
 イノシシは、小型だが、太っている。体型はR264号沿いに出没していた個体に似ているが、断定は出来ない。ここと現地とはかなり距離があるため、別の個体である可能性が高い。見た目では、妊娠しているようでもあるが、写真が不鮮明であるため、これも想像の域を出ない
    
(写真はワイドレンズを使用しているため、実際の距離は見た目よりは近く、(約7〜8メートル)での撮影である)
2010年8月3日(火)
 早朝の蝉
 午前7時前の横井出の山道である。この時間帯に山道を歩いていると、前夜に地中から這い出し羽化した蝉(セミ)が突然、勢いよく飛び立ち、体に当たってくる。なかには腕や背中に とまってくるモノもいて、20分位歩く間に10匹以上も ぶつかってくることもある。
 種類はアブラゼミが多く、ニイニイゼミがそれに続く。横井出に限らず、我が家の近くでも、以前はよく見かけたクマゼミが減ってアブラゼミが増えているように思える。
 
(写真右の花はウバユリ。鱗茎がイノシシの餌になるためか、最近は数が減ってきた。夕方、この横井出近くの尾根道を横切るイノシシ道に、宇民さんがククリ罠を2箇所ばかり追加設置したらしい。)
2010年7月22日(木)
 イノシシ被害 (美馬市脇町田上地区)
 4日前(18日)にイノシシを捕獲したばかりだが、その後も、依然として宇民家の周辺には毎夜、出没している。
 写真は宇民家の直ぐ側の畦である。19日の夜にやって来て掘り返したようだ。近所での目撃情報や足跡のサイズから20Kg程度の若い2頭のイノシシのようだ。
 この稲は早生種であるため出穂時期を迎えており、このままでは被害が拡がる おそれがある。
2010年7月18日(日)
 イノシシ捕獲 (東田上地区)
 宇民さんの罠に中型のイノシシが掛かった。2週間前に捕獲した場所とは5メートル位の距離だ。捕獲作業は午後4時頃から始めたが、梅雨明け直後とあって非常に暑い。
 このイノシシが、ここ数日、田上地区の人家付近に出没しているイノシシかどうかは しばらく様子を見ないと分からない。

  (捕獲記録写真は後日公開します。) UPしました→→→クリック
2010年7月17日(土)
 イノシシ被害 (東田上地区)
 田上地区では、イノシシが再び人家近くにまで出没し始めた。14日の夜あたりから毎晩やって来て、畑の隅などを掘り返している。柔らかい土や枯れ草の下などを集中的に掘り歩いていることから、おそらくミミズなどを探しているのだろう。
 植えて間もないサツマイモの苗の根本に敷いた遮光シートを剥がしてみたり、果樹の根元を掘り返したりと好き勝手に動き回っているようだ。
 一昨日は、宇民家の直ぐ横にある畑に植えられていたトウモロコシが無惨な状態になっていた。人家近くでは、イノシシの行動ルートが不規則であるため、罠を仕掛けることは難しい。山から集落への侵入ルートを探してはみたが、これといった確実なルートは残念ながら まだ見つかっていない。    (本日、午前10時過ぎに撮影)
2010年7月4日(日)
 イノシシ捕獲 (東田上地区)
 2週間前に仕掛けておいた宇民さんのククリ罠に中型のイノシシが掛かった。
 宇民さんが本年度の有害駆除として捕獲したイノシシはこれで7頭目になるが、死体で発見された1頭を除き、全てメスであった。イノシシの頭数を減らすと言う点ではかなりの効果があったはずだ。
  (捕獲記録写真は後日公開します UPしました→→→クリック
2010年6月23日(水)
 イノシシ捕獲 (芋穴地区)
 午後5時50分頃、罠猟師の藤川さんから大物イノシシが掛かったと連絡が入った。罠のくくりが不安定で明日まで待てないようだと言う。危険であるため、藤畠さんに撃ってもらうことになり撮影のために同行した。場所は、芋穴地区でここでは先月末にも中型のイノシシを捕獲している。夕暮れ時の雑木林は異様に暗く、カメラの感度を目一杯上げても限界に近い。
 ところで、藤川さんにも、このところ宇民さんと並行してイノシシ駆除のTV取材が入っていたのだが、本日で取材を終えて19時の飛行機で東京へ引き上げるということで、このイノシシは僅かな時間差で取材出来なかったようだ。かなりの大物であっただけに残念だ。予定の便をキャンセルしてでも撮影すれば迫力のあるイイ絵が撮れたのに惜しいネ。
(捕獲記録写真はこちらを→→→クリック
2010年6月22日(火)
 イノシシ捕獲 (東田上)
 宇民さんが、一昨日に仕掛けたククリ罠に早速20Kgのイノシシが掛かった。罠を仕掛けて2日以内に掛かることは滅多に無い。
 今回は、宇民さんの罠の見回りに取材用のTVカメラが同行していたため、運良く罠に掛かったイノシシの捕獲作業の一部始終が撮影出来たようだ。

  
(捕獲記録写真は→→→こちらをクリック
2010年6月21日(月)
 ククリ罠設置 (東田上)
 午後から宇民さんのククリ罠設置作業に同行した。今回設置したポイントには山の斜面を横切る形の極めて明瞭なイノシシの通り道がある。一昨日のテレビ取材中に2箇所設置した近辺に、昨日、更に3箇所追加しておいたそうで、今日設置した4箇所を含め、この辺りに設置した罠は合わせて9箇所になった。
 日々の見回りは尾根沿いに今までより少し足を延ばす必要があるが、なんだか期待出来そうな気がする。
2010年6月20日(日)
 醤油もつけずに生でペロリww
 このミミズ、一週間程前の雨上がりの朝、東田上の横井出の山道で見かけたモノだが、実にでかい。山歩きをするときに常に持ち歩いている小型メジャーをそっと近づけて大まかに読み取っただけでも35センチ位はあった。

 ミミズは体を伸び縮みさせながら地表を這っている。仮に体を直線状に伸ばしたとすれば全長40センチを越えるのではなかろうかと思われる大きさで、もちろん胴体は鉛筆よりも かなり太い。これほどのサイズのものは畑などではなかなかお目にかかれない。
 横井出の山道では雨上がりにイノシシが道沿いに積もったクヌギなどの枯れ葉をかき分けてミミズなどを探して歩いた跡がよく目に付く。どうみても気持ち悪いこの巨大ミミズも、イノシシにとってはこの上ないご馳走なのだろう。
2010年6月19日(土)
 TV取材
 本日、午後1時30分過ぎから、在京の某テレビ局による、宇民さんのククリ罠に関する撮影取材が行われた。宇民家で罠の作動実演などを撮影した後、すでに罠を設置してある近くの山に案内し、新たにイノシシの通り道を探し、罠を設置する様子が撮影された。
 今日は梅雨の真っ只中で、異常に蒸し暑く、更にヤブ蚊の飛び回る最悪のコンディションの中での作業を終えた時には午後5時半を過ぎていた。
2010年6月10日(木)
 イノシシの足
 写真はイノシシの足の先端部である。4日前に横井出の山道に転がっていたもので、ほぼ白骨化している。
 発見場所との距離はずいぶんと離れてはいるが、サイズ等から、先月の末【2010年5月29日(土)】に埋めて処分したイノシシのものの可能性がある。

 イノシシに限らず、動物の死骸を埋めると たいてい翌日には掘り返されている。田上地区では野犬を見かけないので、ほとんどはタヌキやイノシシやイタチの仕業だろう。
 野生動物は死んだ後、こうして他の生き物たちの糧となり、やがて土に還ってゆく。これが本来の自然の姿であることを思えば、人間も最期は山野で野垂れ死にして自然に還るのがイイのかも知れない。少なくとも人生の最期になって、拝金主義の医療機関の餌食にだけはならずに済みそうだ。なんてネwww
2010年6月9日(水)
 相手は野生動物
 午後2時半頃、美馬市の林政課の職員2名及び猟友会会長らの案内で、在京の某テレビ局の番組製作関係者宇民家を訪れた。宇民さんが有害駆除として行っているククリ罠猟のノウハウを、捕獲の瞬間を含めて非演出(ヤラセ無し)で映像化したいらしい。
 およそ1時間に わたって罠猟有害駆除について話した後、宇民家の裏に設置してある箱罠とすぐ側の山に設置したククリ罠に案内し簡単な仕組みを説明した。

 他人サマの企画段階の内容をここで全て書いてしまうワケには行かないが、話を聞いた限りでは、およそ不可能に近いと思われるような内容であった。もちろん時間と制作費に制約が無ければ話は別だが、実際にはそんなことはあり得ない。

 イノシシ駆除レポートでは、何年かに渡って、宇民さんを中心にした捕獲レポートを発表していて捕獲写真を数多く掲載してきた。しかし、見るヒトによっては、なんだか次々と容易に捕獲できているような錯覚を与えているのではないかと以前から危惧するところはあった。
2010年6月6日(日)
 悲劇
 このHPの【2010年3月9日(火)シシより怖い仲間の猟師】で、狩猟中の仲間の誤射による危険性について書いたが、再び、それも更に悲惨なかたちで起こってしまった。昨日の午後、京都市福知山の山中で有害駆除を行っていたハンター2人が死亡した事件だが、想像通りの結果だったようだ。
 京都市福知山市の山中で市の依頼を受け、有害駆除を行っていた5人のハンターのうち中嶋慶喜さん(67)と三宅諭さん(65)が銃弾を受けて即死状態で倒れていた。通報を受けた福知山署員が駆けつけ仲間の話などから、三宅さんを誤って撃ってしまった中島さんが銃で自らの胸を撃ち自殺した可能性が高いとみられている。死亡した2人は共に狩猟歴35年のベテランだったと言う。
2010年6月1日(火)
 小麦畑 (美馬市脇町田上地区)
 午後5時半を過ぎた頃、イノシシが出てきていると宇民さんが知らせてくれた。早速、宇民さんの車で東田上東部の小麦畑へ向かった。ここでは最近頻繁にイノシシが目撃されていて、今日の朝も何頭か居たらしい。
 現場の少し手前で車を降りて そっと覗いてみると、2頭のイノシシの姿が見えた。色づいた小麦を食べながら あちらこちらと動き回っているようだ。何枚かシャッターを切ったところで、こちらの存在に気付いた1頭が畑から走り去ると、もう1頭も後を追うように畑の外の茂みへ姿を消した。
        
( 撮影、本日午後5時46分〜48分、APS-Cデジタル、300mm 《フルサイズ換算値》 周囲を大幅にトリミング処理 )
2010年5月31日(月)
 イノシシ有害捕獲 (芋穴地区)
 場所は美馬市脇町芋穴地区。午前10時頃に猟友会の藤畠さんから連絡が入り現場へ同行した。罠は藤川貞幸さんが設置していたものだ。藤川さんは、脇町地区でのイノシシの有害捕獲数では毎年トップをキープしていて、今季も既に数頭以上捕獲していると言う。

 罠の設置場所へは車を降りて少しの距離だが、イタドリなどの背の高い雑草が生い茂り見通しが悪い。見回り作業のことを考えれば、なかなか仕掛けられないような場所だ。
    (捕獲記録写真はこちらを→→→クリック
2010年5月30日(日)
 イノシシ有害捕獲 《昨日》 (西田上地区)
 昨日の夕方、西田上地区で小型のイノシシが罠に掛かった。宇民さんと吉村浩さんによる捕獲作業は僅か数分で終了した。

   (捕獲記録写真はこちらをクリック→→→
 )
2010年5月29日(土)
 イノシシ有害駆除 《昨日》 (東田上地区)
 30キロクラスのイノシシだが、残念ながら、発見時(昨日午前9時前)には既に死んでいて、更に少し時間が経過していた。ククリ罠のワイヤーが後脚を捕らえていてイノシシは頭を斜面下に向けた形になっていた。
 場所は、宇民家に近い薮の中。すぐ側には小麦畑があり、その中にはイノシシが通った跡が残っているので、このイノシシによる可能性がある。
 有害駆除としての確認記録を取った後、その場に埋めて処理した。

  (詳細は右の写真をクリック)

 
クリックするとik20100528が開きます。
2010年5月23日(日)
 イノシシ捕獲 (東田上地区)
 宇民家の直ぐ裏に仕掛けられたククリ罠に5週間ぶりにイノシシが掛かった。宇民さんの有害捕獲は今季2頭目になる。

 脇町地区の猟友会会長は、長らく務めた藤畠さんに替わって今春から
和田さんになった。有害捕獲の確認作業も引き継がれるということで今回、さっそく、捕獲確認のために現場まで同行してもらうことにした。
 朝から雨が降っていて、コンディションは最悪だが、捕獲作業は宇民さんと吉村さんによる息の合った連携で短時間に難なく終了した。  捕獲記録写真は→→→こちらをクリック

    (写真は脇町地区の(新)猟友会会長の和田さん(61歳)と宇民さん)
2010年5月22日(土)
 イノシシ出没 (東田上地区)
 東田上では、ここ数日、イノシシが人家のすぐ側までやって来ているようで、庭先や畑などに掘り返した跡や歩いた足跡などが目に付き始めた。
 4日前の午後4時頃には宇民さんが、畑に現れた20〜30キロクラスの中型のイノシシを目撃している。

 イノシシは若い個体ほど警戒心が弱い。最近、人家近くに出没しているイノシシはおそらく、このイノシシだろう。このイノシシを捕獲するために宇民さんは急遽、近くの山にククリ罠を追加設置した。


   (写真左はイノシシが畑を横切った跡) (写真右上は罠を見回る宇民さん)
                           (写真右下はイノシシに掘り返された畑)
 
2010年5月14日(金)
 タヌキばかり
 宇民家裏の檻周辺に仕掛けられた罠にタヌキが掛かった。今年になってからでも、この辺りで罠に掛かったタヌキはこれで6頭目になる。
 ニホンザルなどは、罠に掛かっても放してくれることを学習し、同一個体が同じ檻に何度も入ったりすることがあるらしいが、タヌキの場合は同じ個体が、再び同じ場所で掛かることはそう多くないと思えるので、おそらく別の個体が次々に掛かっているのだろう。 
2010年5月6日(木)
 月夜の出来事
 イノシシは本来は昼間に行動する動物である。それでも人里で農作物を狙うときには人間を避けて夜間に行動することも多い。しかし、最近の天候不順による野菜の高騰の影響もあってか、イノシシだけでなく人間によるタケノコ泥棒や時には野菜泥棒なども出没しているようだ。
 で、こちらの人面イノシシ、田上地区東部の市道264号沿いでは、他人の竹藪に無断で入り込み悪びれることなく悠々とタケノコを掘っていたりする。

 先日(4/29)の夜のことである。前日がちょうど満月であったため、その日も夜空には丸い月が出ていて、いつもは暗い田舎道をぼんやりとした月明かりが照らしていた。
 午後9時半頃に宇民家の前の道路に白っぽい一台の車が止まった。宇民家は道路から30メートル位離れた奥まった場所にある。白いスーパーのレジ袋のようなモノを手にした二人が降りて来て辺りを覗うようにウロウロしていたと思うとあわてるように車に乗り込み走り去っていったのだ。見るからに怪しい行動であった。宇民さんも目撃し、不審に感じていたこの謎は意外にあっさりと解けた。

 翌日、宇民家に餌を求めて見慣れぬ子猫が現れたのだ。昨夜の不審車は捨て猫をするためにやって来ていたようなのだ。宇民家が猫を飼っているということを事前に知っていた者の仕業のようにも思えるが、本当のところは分からない。しかし、ともかく今回は農作物泥棒ではなかったのだ。
2010年5月5日(水)
 またしてもタヌキ (美馬市脇町東田上)
 宇民家の裏にある畑には、頻繁にイノシシ? がやって来ているようで、設置したイノシシ捕獲用の檻に米糠などを入れていると直ぐに無くなってしまう。しかし、実際はイノシシよりもタヌキが食べていることのほうが多いようだ。
 2週間前(4/22)に檻の側でタヌキが掛かったばかりだが、今日、檻の直ぐ下にある杏の木の側に仕掛けた罠にまたしてもタヌキが掛かってしまったのだ。 
(本日午前11時過ぎに撮影)
2010年4月24日(土)
 春 景 色
 季節外れの寒さも、今日は一服といったところだが、それでも暖かいという程ではない。昼過ぎには一時、小雨も降ったが直ぐに止んで天候は持ち直した。

 午後3時を過ぎた頃から横井出用水路沿いに黒北方面へ出かけた。今年は、ワラビ採りを近場で済ませているので黒北の廃家電跡地まで足を延ばすのは久しぶりだ。
 山々はモコモコとした新緑に覆われている。生い茂った草木のために山肌はすでに見通しが悪くなりイノシシの姿を直視可能なポイントは限られてきた。あと一月もすれば わずかに残された それらも全て消えてしまうだろう。

 (写真左上の花はシャガ、左下は廃家電跡地に咲くハナミズキ、写真中上はホタルカズラ、中下はゴマギ、写真右は廃家電跡地から国見丸を望む)
2010年4月22日(木)
 さっそくタヌキ
 美馬市では、一週間前からイノシシの有害駆除の許可が下りている。さっそく宇民さんも家の裏の箱罠に餌を入れているが、肝心のイノシシは掛からずにタヌキが掛かった。

 タヌキはイヌ科であるが雑食性で植物質のものも食べる。そのため、イノシシをおびき寄せるために箱罠の中に撒いている米糠やサツマイモなども食べることがある。この辺りでもタヌキの生息数は多く、今ではイノシシより多いかもしれない。
 今は狩猟期間ではないため、タヌキが掛かった場合には放してやらねばならず、宇民さんも手をやいている。
  (本日午前10時20分撮影)
2010年4月21日(水)
 イノシシ頭骨の標本作り A
 先日から進めているイノシシの頭骨標本作りである。掘り出した下顎はほとんど出来上がったが、上顎はもう少し埋めておくほうが良いと考えそのままにしておいたのだ。

 ところが、夜中に小動物が掘り返した形跡が見られるため、やむを得ず掘り出して標本作りを進めることにした。下顎と違って上顎は非常に複雑な構造のため細部に残った小さな肉片を取り除くのは根気を要する作業だ。
 あらかじめ洗浄して水につけておいた上顎にこびりついた不要な部分をラジオペンチやピンセットを用いて出来る限り取り去って再び水につけておく。この作業を何日か繰り返す。水につけておくのは細かな肉片を柔らかくして取り除きやすくするとともに油抜きも兼ねている。
 本当は鍋で煮るほうがよく油が抜けると思えるが、今回はあえてそこまでは行わない。
2010年4月16日(金)
 イノシシ捕獲 (東田上)
 今朝、宇民家の裏山で中型のイノシシ(18Kgメス)がククリ罠に掛かった。宇民さん本年度のイノシシ有害捕獲第一号となった。捕獲作業には吉村浩さんも助っ人として加わりワイヤーで縛り、止め刺しで仕留めた。

  捕獲記録写真は後日公開します
 UPしました→→→クリック
2010年4月13日(火)
 イノシシ頭骨の標本作り @
 先月初旬、頭骨標本を作るために腐葉土の中に埋めておいたものだ。80Kgのオスのイノシシで、埋めてからおよそ40日経過している。
 今日、掘り出してみたところ、まだ日が浅いため白骨化はしていないが、とりあえず下顎だけはハサミやペンチなどを用いて皮や肉を取り除くことが出来た。上顎は完全に取り除くことが困難な筋繊維などが残っているため、もう少し埋めておくことにした。
2010年4月1日(木)
 水源地 (東田上)
 午前中、黒北にある東田上地区の水源地方面へ出かけた。水源地での水量はいつもより多いが、今の時期はそれほど水を必要としていない。

 取水口から少し離れた山の斜面にイノシシが掘った大きな穴が開いていた。現場は岩が多く、これだけの穴はツルハシを使っても大変なのだが、これをほとんど鼻先だけで掘るイノシシのパワーにはつくづく感心させられる。
 
 イタドリもかなり大きくなってきた。イタドリはタデ科の植物で いくつかの種類があるようだが、一般的な植物図鑑ではあまり詳しくは書かれていない。ほうれん草などと同様、シュウ酸を多く含んでいるため、カルシウムと結合し結石の原因となるのであまり多く食べない方が良いらしい。
2010年3月23日(火)
 猪木
 山野は実に変化に富んでいる。遠くの山肌の起伏が光線の状態によってイノシシに見えることはよくあり、そのたびに双眼鏡で確かめることは多い。200メートル前後も離れると、相手が動かない限りイノシシかどうかは分からない。
 カメラを担ぎ、イノシシを追いかけて山歩きをしていると、時にはこんな光景に出会うことがある。

 写真はわずか10メートル位の距離からのショットだが、一瞬、右から出てきたイノシシに見えないだろうか?実際はイノシシなんかではなく、棕櫚(シュロ)の倒木なのだ。シュロの木は特徴のある毛のような茶褐色の樹皮に覆われていて、これが枯れて倒れるとイノシシに見えてしまうことがあるのだ。
2010年3月22日(月)
 一番乗り
 東田上の横井出の山道から少し上った山の斜面である。昨年ここへ来たのは4月の末と かなり遅かった。そのため既に何度も人が入ってワラビを採った形跡があったが、今年は人が入った形跡は無い。
 たわいもないことだが、やはり先に誰も入っていない場所で採るのは気分がイイ。ワラビはもう既に多く生えているがイタドリは まだ見えない。

 ワラビイタドリがよく育つ場所はイノシシの好む生息環境と重なる。動物と植物という違いはあってもに共に陽当たりの良い暖かな斜面などを好むからだ。
 もちろん此処でも日頃イノシシが活発に行動していて、至るところで掘り返した穴などが目に付く。時々、少し離れた場所の山肌を覆った茂みの中から動物の動く音が聞こえてくるがイノシシよりも音が軽いため おそらくイタチタヌキだろう。
2010年3月20日(土)
 盛り沢山
 昨日、山歩きの途中で見かけたイノシシタヌキの糞。食性は共に雑食だが、イノシシは植物質を主とし、タヌキは動物質の餌を主としている。
 イノシシは場所にこだわらずに何処でも糞をするが、タヌキは一カ所にまとめてする習性があり、タヌキの溜め糞と言われている。
2010年3月17日(水)
 山のダニ
 イノシシ等が浅い泥水たまりで体を転がすことをヌタ打ちと言い、その場所をヌタバと言う。ヌタ打ちはダニなどの寄生虫を落とすためでもあると考えられている。
 実際、山に生息する野生イノシシにはほとんどの場合ダニが付いている。個体にもよるが、中には気持ち悪いくらい大量に付いているものもいる。左の写真は、実際にイノシシに付いていたダニである。いずれにしても嫌われモノで、けっして可愛いなんてモノではないが、それでも街のダニに比べれば少しはマシか。  
←←←(写真をクリック)
2010年3月14日(日)
 タヌキ (東田上)
 宇民家の裏の檻(箱罠)の側に設置している罠にタヌキが掛かった。宇民さんが発見した時、檻の側にさらに別の大きなタヌキの姿を見たと言う。

 今の時期は すでに猟期外であり、イノシシ以外は捕獲できないため放してやる必要があるのだ。
 イノシシも とりあえず明日でひとまず猟期は終了する。今後の捕獲作業は有害駆除の許可が下りるのを待ってからということになる。
 
 ところで、先日、安車尾で掛かった80Kgの大物イノシシの頭骨標本を作るために、この近くに頭部を埋めているのだが、イタチやタヌキがやってきて掘り起こそうとした痕跡があるのでこのタヌキも頻繁にやって来ているのだろう。
2010年3月12日(金)
 ヌタバ (美馬市脇町田上)
 午後、黒北方面へ出かけた。田上地区内でも、このところ集落近くではイノシシの出没頻度は下がっているようだが、この辺りでは相変わらずイノシシの掘り返した跡などが目立つ。嘗ての廃家電野積み跡地には、真新しいヌタバが出来ていて活発に行動しているようだ。黒北のスダチ畑への進入路に見覚えのある20番の空薬莢が一つ転がっていた。最近この辺りで仕留めたのだろうか?
 4カ月に及ぶイノシシの狩猟期間も まもなく終了するが、これからの時期はタケノコを目当てに人家近くに出てくるイノシシが増えてくることが予想される。    
(写真の緑色の大きな葉の植物はウバユリ
2010年3月9日(火)
 シシより怖い仲間の猟師
 狩猟中の事故では、イノシシ猟に出かけ、山で滑ったり転んだりというのが圧倒的に多い。年齢でも60歳以上が多く、年齢が若くなるほど減っている。これは猟師が高齢化しているということでもある。
 狩猟中にイノシシに襲われるというケースもあるが、この場合でも怪我ですむことが多く、死亡事故にまで至ることは極めて少ない。最も危険なのは銃の暴発や仲間の猟師に獲物と間違えられたりして撃たれるケースで死亡事故に直結する。

 3月7日午前、長崎県島原市の山中でイノシシ猟に来ていた66歳のハンターが、一緒に猟に来ていた62歳のハンターに5メートルの距離から誤射され死亡した。弾は右肩から左胸にかけて貫通し即死状態だったという。県警南島原署は撃った男性を業務上過失致死容疑で取り調べ中。

 使用された弾は【スラッグ弾】だという。スラッグ弾はイノシシ猟では普通に使用されているもので、近距離では一般的なライフルを凌ぐほどの威力があり、被弾した場合のダメージは極めて大きい。

(写真は、最もポピュラーな12番の【ライフルドスラグ】の実包。弾丸の先端に設けられた窪みはホローポイントといい、標的に命中したときに先端が変形し、弾の運動エネルギーを効率よく目標へのダメージとするためのものである。)
2010年3月8日(月)
 イノシシ捕獲 (美馬市脇町東田上)
 東田上の横井出用水路沿いの斜面に設置された宇民さんのククリ罠に中型のイノシシが掛かった。このイノシシも計量の結果35Kgと そこそこの大きさはあったのだが、1週間ほど前に70〜80Kg級のイノシシを続けざまに2頭見ているだけに さほど大きくは感じない。
 捕獲作業には、野菜の出荷作業中であった吉村浩さんも仕事の手を休めて駆けつけた。

    (捕獲記録写真は後日公開します) UPしました→→→クリック
2010年3月3日(水)
 今日、再び (東田上)
 偶然というものは不思議なもので、重なることがある。その中には、実際には偶然ではないような要素が含まれているのかもしれない。

 昨日、安車尾地区でオスの大物イノシシが罠に掛かった状態で死んでいたのだが、今度は東田上の市道、脇町185号線沿いの道路脇の山の斜面で同じようにオスの 大物(75Kg)が罠に掛かった状態で死んでいたのが見つかった。

 死んでいたこれらのイノシシには、いくつかの共通点があるのだ。 
(記録写真は後日公開します) UPしました→→クリック
2010年3月2日(火)
 重量級 (美馬市脇町)
 午前10時を過ぎた頃、吉村浩さんから大物イノシシが掛かっていたという連絡を受けた。
 場所は、上ノ原から少し上った安車尾地区の人家近くの薮の中である。残念ながら発見時には既に死んでいた。宇民さんがナイフを入れてみると肉にまだ鮮度があり、死んでからあまり時間が経っていなかったようだが、血抜きが不十分になる可能性があるため解体は断念した。
 大物のオスで、秤を現場に持ち込んで計量したところ80Kgほどあり、宇民さんが過去に捕獲した中では2番目の大きさで、牙もかなり鋭く尖っていた。
(記録写真は後日公開しますUPしました→→クリック
2010年2月22日(月)
 暖かい日 (美馬市脇町田上地区)
 午後1時過ぎ、望遠レンズを担いで山へ入った。イノシシはこの時間帯には休息していて、あまり活発には動いていない。撮影効率ということを考えると決して良くないのだが、今日は気温が高く暖かいため、のんびりと山で時間を過ごすのも悪くないと思ったのだ。撮影場所は日陰であるにもかかわらず温度計は午後2時には16度を示していた。
 予想通り、イノシシたちはほとんど目立った動きを見せない。午後3時半を過ぎてから少し気配が感じられたが、枯れ葉色の茂みに遮られてなかなか姿の確認までには至らない。午後4時を過ぎた頃、およそ300メートル位先の明るい雑木林の中にかろうじて大小2頭のイノシシが見えた。
2010年2月21日(日)
 フィールドサイン
 午前中、横井出の山道から黒北方面へ出かけた。かつての廃家電置き場を越えた所にある谷まで歩いた。廃家電跡地まではよく来ているが、ここから先の道は、初夏から晩秋にかけては草が生い茂っているため、冬枯れの時期でないとなかなか歩く気になれないのだ。
 田上地区では、ちょうどイノシシが交尾期に入っていて、谷向かいの山からは時々、イノシシの鳴き声や動く音が聞こえてくる。今年のイノシシの猟期も残り3週間となったが、黒北の奥へはあまりハンターが入っていないようで、糞や足跡や通り道、掘り返した跡などが目立つ。
    
 (写真左上はイノシシの糞、写真右上は少し古くなったタヌキの糞)
2010年2月18日(木)
 プロの道具
 写真は西田上の新田賢一さん愛用のイノシシ解体道具の一部である。実際の解体作業には、これ以外にも骨切り用として別の刃物なども用いると言う。入念に砥がれ、長年使い込まれた道具には、独特の味がある。

 写真下の鉤は、かつて米俵を扱うときに引っかけて使用していたものだそうで、解体中にイノシシを動かしたりする時に素手で直に触れないために使っているのだと言う。
2010年2月16日(火)
 キツネ (田上地区)
クリックすると拡大します  今朝、西田上の新田賢一さんからイノシシ用の罠にキツネが掛かったと連絡をもらった。さっそく、現地まで案内してもらうため、新田さんの家へ向かった。途中で出会った吉村浩さんも同行した。新田家でお茶を頂いた後、新田さんの案内で現地へ向かった。
 場所は黒北谷沿いに市道、脇町182号線を遡り、私がかつてハクビシンを撮影したスダチ畑の先の薮の斜面である。近くにはイノシシの足跡が点在し、何年も前から箱罠も設置されている。
      ★続きはこちらを
クリック→→→
2010年2月13日(土)
 野生イノシシ (美馬市脇町田上地区)
 今日の朝は、雲ひとつ無い快晴で空気も澄んでいて空の青さに鮮やかさがあった。午前9時半を過ぎてから、久しぶりに望遠レンズを担いでイノシシの撮影に出かけた。気温が低いため暖かくはないが風がないのでそれほど寒くは感じない。

 撮影場所に着いてレンズを三脚にセットし、側でしばらく立っていると足先が冷えて軽い痛みを感じはじめた。冬の山は歩いているとそうでもないが、動かずにじっとしていると日陰では急激に手足が冷えてくる。

 イノシシは暖かく陽当たりの良い山の斜面などを好むので、彼らを撮影するためには谷を隔てた向かい側の山の中腹から狙うことが多く、そこは日陰になることが多いのだ。
 およそ1時間程経った頃、仕掛けておいたククリ罠の見回りにやって来た宇民さんが通りかかった。最近、罠の付近にはイノシシが来ていないようだと言う。田上地区でも人家近くに出没する頻度は冬場には減る傾向がある。理由としては農閑期には餌となる農作物が少ないことや発情期と重なることが考えられる。発情期の行動(交尾等)は、人家から離れた山で行われることが多い

 宇民さんが帰った後、しばらくして、谷向かいの山からイノシシの鳴き声が何度か聞こえてきた。午前11時15分頃、かなり離れた山の斜面に生えた枯れススキの間から大小3頭のイノシシの姿が見えた。

     (写真左下は罠の見回りにやって来た宇民さん、イノシシの写真はAPS-Cデジタル合成焦点距離1260mm 35ミリフルサイズに換算値)
2010年2月7日(日)
 箱罠設置 (美馬市脇町田上)
 昨日午前、宇民さんと吉村浩さんが新たにイノシシ捕獲用の箱罠(檻)を設置した。場所は東田上東部の市道、脇町185号線沿いの耕作放棄地で、古くは稲作が行われていた水田跡だ。(イノシシ情報2009年4月16日の記事参照)

 設置ポイントとして市道から7〜8メートル程入った場所が選ばれた。あらかじめ邪魔になる竹等を切り取り設置スペースを確保した後、すぐ側まで軽トラックを付けて箱罠を下ろし、後は担いで運び込んだ。

 今回設置された箱罠は使用された鉄製のアングルのサイズも小さく、更に補強材も使用されていないため軽量であり運搬には便利であるが、剛性は低そうで、大物が入り暴れた場合には檻本体が変形する可能性がある。
 設置後には内部に枯れ葉などを入念に敷き詰め、出来るだけ自然な感じにカムフラージュした。
 肝心の扉は、檻の内部に張られた細いワイヤーを引き金として落下する仕組みだ。宇民家の裏に設置された檻は目立つ鉄製の棒を直接イノシシに回転させる方式だが、この檻のワイヤーは目立たないため こちらの方が少し有利なように思える。
2010年2月6日(土)
 タヌキの季節? (美馬市脇町田上地区)
 今朝、宇民家の裏にあるイノシシ捕獲用檻の側に仕掛けておいた脚罠にタヌキが掛かった。カメラを近づけると歯を剥き出して威嚇してくる。タヌキの左前足先端を捕らえた罠を外してやると、後ろも振り返らずに元気よく桑畑の中を突き抜け走り去って行った。
 偶然かもしれないが、毎年この季節になるとタヌキが掛かる頻度が多くなるように思う。 
 田上地区内では、イノシシやタヌキ以外にも、最近ではキツネの目撃情報が増えている。一昨日、出会った鳥撃ち猟師もキツネがいるためキジが少なくなっていると放していた。真偽のほどは分からないが、野ウサギの被害を防ぐためにキツネを放したというような噂も耳にした。
2010年2月4日(木)
 立春寸景 (美馬市)
 立春ということで、暦の上では春になるらしいが、昨夜からの寒波のために朝は寒かった。時間が経つにつれ多少寒さは和らいできたものの、顔にあたる風は冷たかった。

 午前中、久しぶりに、曽江谷川の河口付近を歩いてみた。いつものように堤防上に車を停めて河川敷の道を歩いて行くと派手なオレンジ色のベストを身につけたハンターがビーグル犬を連れて歩いてきた。キジやウサギを狙っているのだという。
 少し先には、後部扉が大きく開かれたジムニーが停められていて、すぐ側に一人のハンターが立っていた。車の後部には小型の檻が積まれていて中ではセッターらしき猟犬がこちらを見ている。ここでは、キジなどを狙っているらしく、別にイノシシ猟もやっていると言う。
 現在では、イノシシ猟は罠猟が主流になってきていて、特に山間部ではククリ罠が多いため、猟犬を放す場所が限られてきている。河川敷はククリ罠がないため、安心して犬を放せる数少ない場所になっているようだ。

 ハンター達が帰った後、河川敷内の小道を少しばかり歩いたところで、ふと草むらに目をやると頭部から血を流した一匹のタヌキの死体が転がっていた。既に硬直し始めていたが、まだ死んでからそれほど時間が経ってはいないようで体毛がフワフワしていた。更にその先30メートル程離れた竹藪では、撃ち落とされたと思われる一羽のヒヨドリの足が枝に引っかかり逆さにぶら下がっていた。

 火薬類取締法では自宅で保管出来る銃弾数は800発と決められている。猟期も後10日を残すばかりになった今頃は、例年、余った銃弾の消化を兼ねていつもよりラフに撃ってしまうハンターも多いと聞く。このタヌキやヒヨドリが仮に、撃った獲物を回収するという本来のハンティングでは無く、単なる撃ちっ放しの生きた標的にされたのだとすれば悲しいことだ。

      
 (写真下段左は吉野川にかかる岩津橋、   写真下段右は曽江谷川河口から上流を望む)
2010年1月29日(金)
 イノシシ目線
 最近、イノシシが人里や市街地へ現れ、人間に危害を加えるという事件が多発していて、死者まで出ている。

 そのような事件が起こるたび、テレビ報道などで、現実を知らない素人同然のコメンテーターが「山に食べ物が無いから人里に出てくるんだ」 とか、「人間が乱開発によって彼らの生活環境を奪ったのが原因だ」 とか、呑気に好き勝手なことを言っているが実際は全く逆なのだ。
 彼らがよく言う 山の荒廃 とは所詮、人間側からの目線であり、イノシシにとっては、昔のように整然と植林され、人間が頻繁に入り手入れの行き届いた山の方が生活環境としてはむしろ住みにくく、彼らにとっては それこそが荒廃だったのだ。そういうわけで、現在のような手入れを放棄した山や耕作放棄地はイノシシたちにとっては、以前よりも好都合な豊かな環境になっていることは確かだろう。人とイノシシでは目線が違うのだ。

 写真は、東田上東部の国見丸で出会った中型のイノシシ。先にこちらが気付き、何枚かシャッターを切ったところでイノシシがこちらの存在に気付き、一瞬じっと見た後、小走りで去って行った。
             
《2010-1-16撮影、距離は15〜20メートル、APS-Cデジタル 300o(35oフルサイズ換算値) トリミング加工》
2010年1月21日(木)
 タヌキ (田上地区)
 午前11時を過ぎた頃、東田上の曽川幸市さんからタヌキがいるという連絡を受け、現場まで案内してもらった。一時間ほど前に軽トラックで通りかかった時に発見し、帰りに再びその場所を通ったところ、そのまま同じ場所にいたのだと言う。

 場所は東田上の東部の市道、脇町185号線の道端で、毎年、東田上の東の班が草刈りを行っている道筋である。この辺りでは、イノシシやキツネなどが数多く目撃されていて、直ぐ上には郷司さんの炭焼き場
(田上情報局2010の1月13日参照)がある。

 タヌキは中型のメスで歩けないのか道端にうずくまったままだが、これといって外傷はみられない。ゴムブーツの先端でさわってみると、勢いよく噛みついてくる。。車にはねられた可能性もあるが、現場はそれほどスピードの出せない山道で交通量も少ないだけに原因はよくわからない。
 東田上地区内におけるタヌキの生息数はかなりの数に上るようで、2008年には2/28〜4/11までの僅か40日位の間に宇民家の裏に設置した檻の付近で続けざまに6頭も罠にかかったことがある。
    (写真右上は、曽川幸市さん)
2010年1月19日(火)
 鳥獣被害防止対策フォーラム
 本日、美馬市脇町の徳島県西部総合県民局(美馬庁舎)に於いて県主催による【鳥獣被害防止対策フォーラム】が開かれた。会場となった美馬庁舎2階の大会議室には県内の農業関係団体の担当者や農業従事者を中心におよそ80名が集まった。講師に日本獣医生命科学大学野生動物教育研究機構の羽山伸一氏を迎え「ニホンザルを中心とした野生動物の生態と被害対策の基礎知識」と題した講演に耳を傾けた。田上地区からは宇民正儀さんと吉村浩さんが参加した。会場では脇町地区の猟友会会長の藤畠正さんの姿も見られた。

 午前10時から始まった羽山氏の講演は11時過ぎに終了し、質疑応答と10分程の休憩の後、美馬町の久保田正和氏による「美馬市中村における鳥獣被害対策の取り組み」と題した講演が30分程あり12時頃にフォーラムは終了した。今回のフォーラムは昨日(18日)には美波町でも開催されている。
2010年1月15日(金)
 イノシシ捕獲 (美馬市脇町東田上)
 今朝、宇民家の裏に設置された檻(箱罠)で1頭の小型のイノシシが捕獲された。イノシシは落下した鉄製の檻の扉に挟まれた状態で発見された。

 昨日の夕方に宇民さんが檻の中に餌を入れようとしたところ4頭の小型のイノシシが走り去ったと言う。どうやらイノシシたちは宇民さんが立ち去った後、夜間に再びやって来て檻の中に入り餌を食べていたのだろう。そのうち檻の扉が作動し、1頭が運悪く逃げ遅れて扉に挟まれたということだろうか。

 早朝に宇民さんが発見した時には、すでに死んでいたらしいが、回収して血抜き用のナイフを入れると鮮血が流れ出たので、死んでから ほとんど時間が経っていなかったようだ。
 
  (オス7.3Kg)
2010年1月14日(木)
 雪上の足跡 (田上地区)
 写真は東田上の横井出の山道。昨日の雪が残っていて、イノシシの歩いた足跡がハッキリと残っている。この道では普段でも所々でイノシシが掘った跡や足跡などは目に付くのだが、雪上でなければ、これほどハッキリとした移動ルートが分かるほどには残らない。足跡は山道をかなりの距離に渡って続いていることから、普段から人間の通る山道を頻繁に利用していることがよくわかる。  (本日午後15時40分撮影)
2010年1月9日(土)
 いのこ菓子
 先日、JAの直販所を覗いていたら麦菓子《いのこ菓子》を見つけ、懐かしくて買ってしまった。かつては どちらかと言えば安い駄菓子だったのだが、いつのまにかちゃっかりと、それなりの値段になっている。

 菓子の側面につけられた茶色い線はウリ坊のシマ模様を表しているのだろう。いのこ餅というのは全国的に多いようだが、《いのこ菓子》は徳島県以外ではあまり聞かない。
 田上地区では何十年も前に廃れてしまったが、昭和中期頃までは《お亥の子はん》という風習があった。
 子供たちが旧暦の10月の最初の亥の日に地区内の家々を廻り、輪になって謳いながら藁束を編んで作った棒で、行く先々の庭を打ち、菓子などを貰う門付けのようなものであった。この時に渡される菓子の代表が《いのこ菓子》であったように思う。
 こうした行事や祭りなどは子孫繁栄豊作などに対する願いが込められていることも多く、亥の子にはイノシシが多産であるということが背景にあるようだ。

 日本の祭りでは、棒は男性器の象徴とされ、輪は女性器を表すことが多い。そう考えると《お亥の子はん》で子供たちが庭を打つ藁の棒は、おそらくは男性自身を表しているのだろう。そして《いのこ菓子》のリングは女性自身を表しているのかもしれないなどと言うのはチト考え過ぎかww。
2010年1月8日(金)
 それぞれのスタイル
 昨日午前、イノシシの有害捕獲データをプリントアウトしたものを届けるために猟友会会長の藤畠さんの自宅へ立ち寄ったところ、ちょうどイノシシの解体作業中であった。
 藤川貞幸さんが捕獲したものだそうで60〜70kgはありそうなイノシシだ。軽トラックの荷台に特製の大きなマナ板を乗せてあり、その上で作業が行われていた。解体作業にも 人それぞれのスタイルがあるようで、宇民さんの場合は全て吊して行っている。
    
 スタート地点
 藤畠家から曲がりくねった坂道を下ると高松と穴吹を結ぶ国道193号線が通っている。 それと並行して曽江谷川が流れていて、近くには車一台が通れるくらいの幅の橋が架かっている。
 3年前の秋、あの2人組がオープニングでボケをかましていたのがこの場所ですww。
  クリック→→→
2010年1月7日(木)
 有害捕獲データ
 昨年(2009年)の美馬市脇町地区のイノシシの有害捕獲データをまとめました。総捕獲数は117頭で、一昨年の48頭に比べて大幅に増えている。有害捕獲の参加者も一昨年は10名であったのが18名に増えている。個人別の捕獲数では、相変わらず藤川貞幸さんがトップで21頭の捕獲実績を上げている。
 詳細はこちらをクリック→→→
2010年1月1日(金)
 謹賀新年
過去の情報 2009年(平成21年)はこちらをクリック⇒⇒⇒

Copyright  (C) 2010  Satoru Fujimoto  All Rights Reserved.