イノシシ情報

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2007年(平成19年)

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2007年12月23日(日)
焼場谷
 焼場谷は東田上東部にあり、谷の向こう側は城山地区になる。宇民さんから「先日、猟師がこの谷に入っていたらしい」と聞いたのでイノシシの気配を求めて行ってみた。
 こには、年に一度は来ているが、相変わらず砂防ダムが邪魔になり進みにくい。2年前には、この谷で、きれいに白骨化したイノシシの頭骨を発見し、標本にした。   
(写真の赤い実はコマユミ
2007年12月22日(土)
連 鎖
 【風が吹けば桶屋が儲かると】いう話は有名だが、ここでは蛍を増やそうとするとカスミサンショウウオが減るというお話。

 鳥取県上町の樗谿(おうちだに)公園はホタルの名所として知られているそうで、「鳥取市樗谿ホタルの会(藤原正会長)」らが、30年以上にわたって保護活動を行ってきた。よく知られているようにホタルの幼虫は肉食で巻貝の一種であるカワニナを餌としている。「ホタルの会」ではホタルを増やすために公園内の池でカワニナの養殖を行ってきたのだと言う。

 で、コトの真相はこうだ。

《ホタルを増やす》⇒《幼虫の餌となるカワニナを養殖して増やす》⇒《カワニナを食べにイノシシがやってくる》⇒《イノシシ除けのネット柵を設置した》⇒《池を産卵場所としているカスミサンショウウオが入れなくなった》⇒《カスミサンショウウオの個体数の減少の危機》

 と、まァ、こういう図式になるようなんだが、鳥取県ではカスミサンショウウオが県の希少動物リストに入っているらしく、県が「ホタルの会」に活動の自主規制を申し入れるという異例の事態になったらしいのだ。実際には、カスミサンショウウオ以外にもカワニナと食性が重なるカワゲラやカゲロウなどの固有種の減少などの影響もあったのだというが、これは柵の設置と共に行われた池底の清掃によるところが大きいと思われる。

イノシシ除けとして設置されたという柵の写真を見ると、必要以上にネットの目が細か過ぎるようなのだ。イノシシ除けに限定するならばもっと目の大きなものを使用すれば、カスミサンショウウオは自由に出入り可能な柵になるようにも思えるのだが・・・
 とはいえ、自然の生態系はもっと複雑で、水生昆虫がカスミサンショウウオの卵を食べたり、イノシシが直接、サンショウウオを食べたりといろんなことが繰り広げられているのだ。

          
 《ちなみにカスミサンショウウオは美馬市脇町でも田上地区の生息域が天然記念物に指定されている》
2007年12月19日(水)
初冬の山々
 久しぶりに、東田上地区の山を歩いた。

 イノシシの足跡や掘り返した跡は数多く見られたものの、残念ながらイノシシの姿は全く見られなかった。猟期に入ったため、イノシシたちも警戒して以前より少し山深く後退しているのかも知れない。
 歩き始めて、1時間くらい経った頃、遠くで銃声が2発響いた。
                 ※
 枯葉色が目立ち始めた景色の中にサルトリイバラの真っ赤な実が目を引いた。

2007年12月18日(火)
スラッグ弾
 先日、猟銃による事件が発生して日が経たないうちに、再び佐世保で、銃による殺傷事件が起きた。
今回の事件は、今までの猟銃発砲事件とは少し事情が違っている。犯行に使用された銃に、レーザーサイトが取り付けられていたということから犯人は、射撃や狩猟ではなく、完全に銃器そのものに関心を持ったマニアと思われる。
レーザーサイトを使うと、腰撃ちのようなラフな構えの状態でも狙えるので、初めから対人射撃を想定していたと思われる。散弾銃に対して狩猟では、通常、使用されることは無い。

さて、今回の事件で使用され、殺傷力が高いということで にわかにクローズアップされたスラッグ弾だが、イノシシ猟では、ほとんどの場合これが使われる。近距離では、中口径のライフル以上の威力を持っているが、弾の形状から空気抵抗が大きく、急速に弾速が落ちるので長距離射撃には適さない。


●左の写真上はスラッグ弾で仕留められた体重90Kgのイノシシと弾の進入口(約3センチ)
  射撃距離は7〜8メートル位である。




●下はイノシシの体内から取り出されたスラッグ弾で、最もよく使用されるレミントンの12番(直径18.5ミリ)
 (背景のマスは一辺5ミリ)



 スラッグ弾にも種類があり、性能もかなり違ったりするが、更に詳しく知りたい向きはこちらをどうぞ
2007年12月15日(土)
情報イメージ操作か?それとも捏造か?
2007年12月13日、徳島新聞の朝刊にある小さな記事が掲載された。

【ツキノワグマ捕獲 大豊の山中 高知県内で21年ぶり】
という見出しとともに1頭の横たわったクマの写真が載せられている。NPO法人四国自然史科学研究センターと世界自然保護基金(WWF)が12日に発表したのだという。(WWF)から提供されたという写真に写っているクマは、左前足の先端が欠損している。おそらくククリ罠によると思われるのだが、ここでは何故かあえて控えめに原因不明としている。同様の記事と写真は読売新聞や高知新聞にも掲載されている。
 さらにこの記事、見出しだけ読むと、ごく最近に捕獲されたような印象を受けるのだが、本文を詳しく読むと、捕獲されたのは、9月4日だという。驚くことになんと3ヶ月以上も前のことなのである。そのうえ麻酔が覚めるのが早かったため発信機を取り付けられなかったのだという。ところが、高知新聞に掲載された同一写真の撮影日は9月5日になっているのだ。捕獲日の翌日になっている。本当に発信機を取り付ける気があれば十分に可能であったと考えるのが自然である。
 それにしても、高知県内で21年ぶりの捕獲ということであるならば、捕獲時に大々的に発表されていても何らおかしくはないし、それだけのニュースバリューはあったはずである。にもかかわらず自然保護団体はその時点では何も公表しないでおいて、何故、今頃になって発表したのだろうか?

これに対する答えは、意外と簡単に想像がつく。
この記事が掲載される4日前の12月9日の朝刊に次のような記事が掲載されていたのだ。

【くくりわな 法改正で使用厳格化 獲物捕れない 波紋広がる】
 《 狩猟者 「農作物被害が拡大」》
記事の概略はこうである。今春、環境省が主としてツキノワグマの錯誤捕獲防止策として「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」の改正を行い、ククリ罠の直径を12センチ以下に制限したのだが、これによって狩猟者から獲物が捕れないと反発が出ており、更にこのままでは、農業被害拡大も懸念されるという事態になっていて、規制解除の検討の必要性が迫られている現状が報じられている。

つまり、四国自然史科学研究センターやWWFが、ククリ罠に関する記事が掲載されてからわずか4日後というタイミングで13日に発表した《高知で21年ぶりのクマ捕獲》という3ヶ月遅れの著しく鮮度の落ちた不自然な記事と原因不明としながらもあたかもククリ罠が原因であるようなイメージを抱かせるに十分な前足の欠損したクマの写真の公表は、明らかに12月9日のククリ罠規制解除の要望を報じた記事に対するけん制を意図して出されたモノであると考えられるのだ。当然、内容にも先に述べたように不自然な点が多く、さらに言えば《21年ぶりの捕獲》ということ自体にも信憑性に大いに疑問が残ると言わざるを得ないのだ。

2007年12月14日(金)
イノシシの牙の活用
 根付(ねつけ)とは、煙草入れや印籠などを帯に固定するときに使用するモノである。しかし洋服が主流となった現代では実用品というより、もっぱら美術工芸品として作られていて熱心なコレクターも多い。ガラスで作られたトンボ玉もこうした目的で使用されることもあったようだ。
 根付には細密な彫刻が施されることも多く、材料としては硬質の木材や象牙が用いられてきた。象牙はこのような材料としては、最も適しているらしく、本年には、一時的に60トンほど輸入出来たようだ。とはいえワシントン条約によって現在、象牙の輸入は依然として困難な状態である。

 こうした中、江津市在住の彫刻家による、イノシシの牙に彫刻を施した伝統的な石見根付の作品が【第30回記念日本の象牙彫刻展】において最高賞を受賞した。使用した牙は長さ95ミリのものでヤマメと蛙を彫刻したものだという。
イノシシの牙は象牙などと比べると非常に小さく、したがって全体をそのまま活かせるという点で、根付の材料とされているのだろう。
2007年12月12日(水)
151頭
 藤畠さん(脇町地区の猟友会会長)の話によると、2007年3月16日〜2007年10月31日のおよそ7ヵ月間に美馬市脇町地区内で有害駆除されたイノシシの数は151頭に上ったという。
 昨年の同時期の駆除数は62頭であったが、今年の捕獲数は一挙に2倍半もハネ上がったことになる。個人別捕獲数では相変わらず、藤川貞幸さんが圧倒的に多いようで今年は30頭を越えているという。
詳細なデータは資料を入手次第まとめて公表します。
2007年12月10日(月)
事件
 銃に関する事故、事件が連続している。
12月9日、東京都目黒区に住む医師が銃の手入れ中、目を離したスキに5歳の長男が、誤ってライフル銃の引き金を引き、弾が次男(2歳)の腹部を貫通し死なせるという事故が発生した。

同じく、12月9日、高知県で酒に酔った男が隣の住民を猟銃で射殺するという事件が発生。被害者とは普段から親しかったらしいが、容疑者は昼間から酒を飲むことも多く、日頃から酒を飲むと人が変わったようになっていたという。いつも思うのだが、どうも、日本人は酒に対して甘い。酒は薬物でもあるのだ。こういう人間に対して銃の所持を許可した者にも責任の一端はあると考えるべきである。
 偶然だが、一昨日の朝刊に法務省が公表した死刑執行者リストに、1985年に日和佐町で発生した猟銃による射殺事件の概要と犯人が顔写真入りで載っていたのを見た後だけに なんだか後味が悪い。
2007年11月29日(木)
−速報− イノシシ捕獲(美馬市脇町田上地区)
 宇民さんのククリ罠に小型のイノシシが掛かった。およそ10日ぶりである。
今年は東田上地区でもイノシシが多く、宇民さんの捕獲数は有害駆除での捕獲数を加えるとこれで16頭になった。

   (捕獲記録写真は後日UPします。)⇒⇒⇒(11/30 UPしました)
2007年11月29日(木)
超スリムボディー
 宇民さんが、自宅裏に設置しているイノシシ捕獲檻の内側に仕掛けておいた罠にタヌキが掛かった。
 このタヌキ、驚くことに、なんと僅か10センチ角の檻のメッシュをすり抜けて外へ出ていた。足先を捕らえた罠を外してやっても何故か、逃げようとしないでじっとしている。
 手でシッポをポンとたたいてやると、やっと立ち上がり、礼も言わずにw 小走りで近くの茂みへと姿を消した。
2007年11月26日(月)
穴掘り名人
 一昨日に続いて、今日、再び田上地区の山へ入り、横井出沿いの道を黒北方面へ行ってみた。イノシシの気配は感じられなかったが、真新しい足跡や掘り返した穴などがずいぶんと目に付いた。

廃家電跡地にあるヌタバには、おそらく子連れであろうと思われる大小入り混じった足跡が見られた。

  (写真右は直径40センチくらいあるイノシシが掘った穴)
  (写真左の赤い実は【サネカズラ、別名 美男カズラ
2007年11月25日(日)
ウリ坊に遭遇
 昨日の午後、田上地区の山道を歩いていると、前方にモコモコと動く小さな塊が目に入ってきた。距離はおよそ15メートルくらいである。見るとイノシシの子供が餌を探しているらしくゴソゴソと鼻先を地面に擦り付けるように動き回っていた。

 ちょうど山道がカーブした先であったため、こちらの存在に気付かなかったようだ。数カット撮影した頃、やっと、こちらに気付いて茂みの中に走りこんだが、その途端、道を横切るように更に2頭が走り去った。どうやら3頭いたようだが、母親の姿は確認できなかった。体の側面には僅かながら縞模様が残っていたので、夏の終わり頃に生まれたイノシシたちだろう。
2007年11月20日(火)
踊る大捜査線
 先日、本県(徳島県)で国民文化祭、通称≪踊る国文祭≫などというものが開催されて結構賑わったようだ。アタマの≪踊る≫というのは、たぶん【阿波踊り】から付けたのだろうと思うんだが、むしろ【踊る大捜査線】や【踊る!さんま御殿!!】のほうを先に連想してしまって「なんだかなァ〜」という感じがしていたのだが、同じような感じを受けたヒトは結構いるんじゃないかと思う。まァ、ネーミングなんてものは、それが狙いということもあるわけですww。

 で、その踊る大捜査線がイノシシ相手に布かれたというお話。
11月17日の午後、群馬県邑楽町中野の東武小泉線踏切で、自転車に乗っていた60歳のパートのオバチャンに体長1メートル位のイノシシがぶつかってきたのだという。オバチャンを転倒させ、膝に擦り傷を負わせたイノシシはそのまま逃げてしまったからタイヘン。逃亡者となったイノシシを捕獲するために警察官、猟友会メンバー、町役場職員など総勢60人体制で現場付近の住宅街で大捜索が行われたのだ。この捜索には群馬県警のヘリコプター(あかぎ)も出動したということでご苦労サマですww。
  でも、なんだかちょっぴり楽しそう!! な〜んてことは思っても口には出せませんwww。
2007年11月9日(金)
どうやら増えているようです。
 イノシシの活動が再び目立って来ている。田上地区では東田上、西田上ともにイノシシの掘り返した跡などがいたるところで見られるようになってきた。東田上地区では今年は宇民さんが有害駆除として12頭のイノシシを捕獲処分したのだが、それでもイノシシが減ったという実感がない。
 
藤畠さんが管理している脇町地区内でのイノシシの有害駆除数も、昨年度を大幅に越えているらしく、やはり町内では全体的に増えているのは間違いなさそうだ。
 
(写真は東田上の東部にある本屋敷と呼ばれる場所、畑一面をイノシシが掘り返している)
2007年11月8日(木)
イノシシが事故を誘発
 11月6日昼過ぎに、三好市三野町芝生の徳島自動車道下り車線で12トントラックが横転するという事故が発生した。トラックの直ぐ前を走行中の乗用車が路上にイノシシを発見し急ブレーキをかけたため、後続のトラックが追突を避けるために左の山側に急ハンドルを切り横転してしまったらしい。
 幸いにも運転手に怪我はなかったそうだが、徳島自動車道では2001年にもイノシシ6頭が侵入し、走行中の車に撥ねられるという事故が起こっている。

 2001年11月15日、このときは夜中に事故が発生し、道路上にイノシシの死体が散乱した。当時の報道では6頭全て即死というような発表であったようだが、実際には生き残っていたイノシシもいたそうで、猟友会の藤畠さんも現場へ駆り出されたものの、高速道路上でさらに夜中でもあり銃が使えず、止め刺しで仕留めることになったそうだが、かなりの大物だったこともあって危険な作業だったという。
2007年10月18日(木)
秋色
 昨日、久しぶりに田上地区内の山を歩いた。宇民さんがククリ罠を設置している横井出用水路沿いの山道を黒北方面へ出て、新町谷沿いに下った。
 途中、2回ほど、イノシシを目撃。いずれも小型でガサガサと音を立てて茂みの中を走った。黒北では山道の側を掘り返した跡が数多く目に付いた。
 横井出用水路の奥まった場所にあるザレ場ではキジのメスと遭遇、かなりの近距離だったのだが、不覚にもカメラをバッグに入れた状態であったため、撮影できなかった。
 田上地区でも季節は、いつの間にか秋になっていて、一部ではあるがガマズミカンボクなどの実が赤く色付きはじめていた。
2007年10月3日(水)
横倉地区でのイノシシ捕獲に同行
 脇町地区内での有害捕獲の確認記録を行っている藤畠さんから連絡が入り、横倉地区で大きめのイノシシが罠に掛かったというので同行することにした。

 藤畠さんの運転する軽トラックの後を追って、井口谷を遡り細く曲がりくねった山道を進むと、彼岸花の赤色が目に飛び込んできた。マンジュシャゲ(曼珠沙華)というほうが私は好きなのだが・・・ところで、昔、山口百恵が、マンジュシャゲではなくて、マンジュシャカと唄っていて、当時から不思議に感じていたのだが、今でも何故だかよくわからない。
 

  (捕獲記録写真は2〜3日中に公開します)⇒⇒⇒(10/5 UPしました)
2007年10月2日(火)
―速報―  イノシシ捕獲(美馬市脇町東田上)
 最近、急激に捕獲数を伸ばしている宇民さんだが、今朝、またしてもイノシシが罠に掛かった。10Kg程度の小 型である。
 これで、宇民さんが今年、春以降に有害駆除として捕獲したイノシシは、11頭になった。

   (捕獲記録写真は明日までにUPします)⇒⇒⇒(10/2  22時公開しました)
2007年9月30日(日)
―速報―  再びイノシシ捕獲(美馬市脇町東田上)
 昨日、1頭捕獲したばかりの宇民さんだが、今朝、再び1頭のイノシシが罠に掛かった。昨日のモノより一回り大きなメスである。これで9月中に5頭も捕獲したことになる。

 その都度、確認記録に来てもらっている藤畠さんも、連日のことで驚いていた。あいにくの小雨の中での捕獲作業となった。

         (捕獲記録写真は明日UPします)⇒⇒⇒(10/1 公開しました)
2007年9月29日(土)
―速報―  イノシシ捕獲(美馬市脇町東田上)
 今朝、宇民さんのククリ罠に中型のイノシシが掛かった。今年の宇民さんの有害捕獲数は、これで9頭目になる。

 藤畠さん
(猟友会会長) の話によると、美馬市脇町地区内での本年度の有害捕獲総数は現時点で96頭に上っているという。このペースだと昨年の2倍に達する可能性がある。

       (詳細な捕獲記録写真は明日までにUPします) ⇒⇒⇒(9/29 PM8公開しました)
2007年9月28日(金)
トップの姿勢
 和歌山県みなべ町の教育委員会が発表した小中学生対象の【未来の科学の夢絵画展】で、清川小学校3年の下村太輝クンが町議会議長賞を受賞した。タイトルは「お米を食べにくるイノシシ」だそうで、ついに ココまで来たか!というカンジです。
 和歌山県は、イノシシの被害が増えているようで、他県に先駆けてククリ罠の規制解除を求めるなど、農家の人たちもイノシシ被害対策に対する意識も非常に高い。

 しかし、これは昨年末に就任した二坂吉伸知事の、住民の意見、要望に対して耳を傾けるという姿勢によるところも大きいように思う。この知事、経歴を見ると、東大から通産省、その後ブルネイ国大使と絵に描いたような官僚コースを経た後に和歌山県知事に就任している。
 こういう経歴の人は、なかなか末端農家の切実な思いなどにはそれほど耳を傾けない人間が多いんじゃないかと、まァ、偏見であることは承知の上で私などは、今でも思っているのだが・・・

 とは言え、この知事が、単に党利党略で送り込まれたどこかの知事と違うところは、地元出身であることだ。和歌山県出身なのである。さらに、和歌山と言えば、前知事が談合でタイホ失脚後の新知事ということで、期待も大きく、さらに住民の県政に対する目が以前より厳しくなっているという背景もある。
  実際に7月には知事記者会見で【鳥獣による農作物被害防止対策について】のなかでククリ罠規制に関してもかなり掘り下げた内容の発表をしている。
2007年9月21日(金)
獲らぬイノシシの肉算用
 あのォ、別にケチつけてるワケじゃないんですョ。ww
 2万円出すと、京都市にあるNPO法人がイノシシ肉1Kgと農産物をくれるんだそうです。なんでも、25〜50uの巨大檻を作ってイノシシを一度にたくさん捕まえるんだそうです。で、その巨大檻、ひとつあたり最大100口の共同オーナー制にするんだそうで、一口2万円でオーナーになる人を全国から募集しているんだそうです。檻でイノシシが獲れたら肉を2Kg程もらえるんだそうで、獲れなかった場合には最初に言ったように1Kgの肉と農産物がもらえると言うわけ。
 
 この企画、●捕獲檻共同オーナーシステム●と言うようなんだが、このネーミングはどうなのかねェ?  まァ、昔から《 ○○オーナーシステム》などと言うものには、どうもインチキ臭いイメージが付きまとうように思ってしまう。過去には《和牛オーナーシステム》なんてのもあったような、そういえば、林野庁でも似たようなことをやって被害者が出ていたなァ。

 しかし、この団体の名誉のためにも言っておくが、今回の、この企画はインチキでは全く無い。なぜならば、イノシシが獲れても、獲れなくてもショセン出資額に対するリターンが多くないことをちゃ〜んと明示しているからだ。オーナーの募集概要を見てみると、《 例えば猪が一度に5頭捕獲できた場合150Kgの精肉が得られ75口に配分され、更に3ヶ月の狩猟期間中に複数回の捕獲が見込まれる 》などと言った細かなシミュレーションが真面目に書かれていて楽しいww。

 さて、この企画、一旦入金した金は事情にかかわらず返還しないそうで入金後の解約も受け付けないと強気なんだが、猟期スタートまでに予期せぬ理由で企画が中止になる場合もあり、この場合は返金されると言うような注意書きも付いていて、全体的になんだかゆる〜い企画のワリには、ドコまでも主催者側には損が出ないように、この辺だけはしっかりと練られているのだ。
2007年9月16日(日)
−速報−  また、獲れちゃいました。
 最近、かなりのペースで捕獲数を伸ばしている宇民さんだが、今朝、再び1頭捕獲した。4日前(9月12日)に捕獲した罠とは数メートルしか離れていない場所である。      (捕獲記録写真は24時間以内にUPします)  ⇒⇒(9/17日AM1〜公開しました)

 脇町地区内でのイノシシの有害駆除数は今日現在で71頭に上っているらしい。最近では毎日1頭のペースで捕獲数が増え続けているようだ。脇町地区内の有害捕獲の確認作業は、猟友会会長の藤畠さんが行っているのだが、ここでの確認作業を終えて休憩中にも、別の場所での捕獲連絡が入ってきたりして忙しそうだった。 
※参考資料として、脇町地区内での昨年度の有害駆除データをまとめてみました。
2007年9月14日(金)
中間報告 (美馬市脇町地区内でのイノシシの有害駆除数)
 脇町地区猟友会会長の藤畠 正さんによると、昨日(9月13日)までに脇町地区で有害駆除として捕獲処分されたイノシシの数は68頭だと言う。9月8日時点では61頭であったので、その後の1週間の間に7頭捕獲されたことになる。

 徳島県全体のデータではイノシシの被害は平成16年をピークに、その後わずかながら横這いか、減少しつつあるようにも見えるのだが、脇町地区に限って言えば、昨年(平成18年度)の有害駆除数62頭を、今年は現時点ですでに上回っている。この分では、今年の捕獲数は昨年よりかなり多くなる可能性がある。
2007年9月12日(水)
イノシシ捕獲 (美馬市脇町東田上)
 宇民さん、絶好調のようです。

先週の土曜日(9月8日)に1頭捕獲したばかりだが、今朝、宇民さんのククリ罠に再び1頭のイノシシが掛かった。今までのモノより少し大きめのメスで50kgほどあった。

  (捕獲記録写真は24時間以内にUPします。)  ⇒⇒ (9/13 AM1〜公開しました)
2007年9月11日(火)
捕り物三連発
 ここのところ、各地でイノシシの捕獲ニュースが相次いでいるようです。

 9月7日には岡山県岡山市福富東の住宅街に中型のイノシシが出没、民家へ逃げ込んだところを捕獲。写真で見る限りでは中型の若いイノシシのようです。
 また同じく、7日の夕方には神奈川県相模原市城山町町屋の住宅街に小型のイノシシが現れ、逃げ回った挙句に取り押さえられた。こちらのほうは山へ放されることになったらしい。
 更に9日には、和歌山県田辺市文里地区で、今年初めから農作物を食害していた中型のイノシシが捕獲(射殺)されたという。このイノシシの捕獲にはずいぶんと手こずったようで、檻やククリ罠を仕掛けたものの捕獲できずに、結局、13人のハンターによる犬を使っての銃猟に切り替え、市職員らも加わっての捕獲作戦になったようだ。

イノシシやサルが住宅街などに出没すると、たいていは消防隊員や警察官、自治体職員、更には住民、中にはケイタイで写メを撮ろうとする野次馬なんかも加わってのテンヤワンヤの大捕り物が展開されることが多い。警察官も職務とはいえ、ご苦労サンなのだが、まァ、人間の凶悪犯に比べたらイノシシなんて可愛いものだww
2007年9月8日(土)
−速報−  イノシシ捕獲(美馬市脇町東田上)
 今日、宇民さんの罠にイノシシが掛かった。中型のオスである。場所は宇民さんの家の裏に通じる横井出用水路沿いの山の斜面で、少し前に捕獲した場所からはあまり離れていない。
 いつものように、猟友会会長の藤畠さんに連絡し有害駆除として射殺してもらった。

 藤畠さんによると、脇町地区での有害駆除数はこれで61頭になると言う。
個人としての捕獲数(有害駆除)は相変わらず、藤川貞幸さんが圧倒的に多くて、すでに17頭ほど捕獲しているらしい。
     
 (捕獲写真は24時間以内にUPします)     ⇒( 9/9AM1〜公開しました)
2007年9月5日(水)
最も危険な時期
 写真は、最近イノシシが侵入した東田上地区の水田である。この程度の被害で済んだのは、偶然、水田の持ち主がイノシシが入っているところを目撃し、石を投げて追い払ったからだと言う。この水田は、人家からわずか20メートル位しか離れておらず、更に、近くの畑でもイノシシの姿が目撃されているようだ。

 収穫前の稲穂は、イノシシの大好物であり、今の時期は田上地区のみならず各地で水田へのイノシシの進入が多くなる。たとえイノシシの数がそれほど多くなくても、収穫直前の水田は、たった1頭が侵入しても被害は大きくなる。
2007年9月2日(日)
知事さんのお言葉
 生活環境の変化や温暖化など、様々な要因でイノシシの生息域が急速に拡大している。以前は、近畿以南での被害が多かったのだが、最近では関東はもちろん、東北地方にまでイノシシ被害の拡大が目立ってきている。

 長野県でも、以前にも増して野生鳥獣の被害が深刻化している。そこで、県は対策部を設置し1億2000万の対策費で捕獲だけでなく、更にそれを商品化するということまでを含めた活用方法を検討することになったという。被害は、イノシシのみならず、サルやシカによるものも多く、実効的な解決策は簡単ではないだろう。
 で、知事さんは、「
人間が真剣になって食べれば減る」とも言っているんだそうです。  この話、 真剣になって・・・ というあたりがポイントのようです。
2007年8月31日(金)
突然、右からやって来た ♪
 昨夜(30日)、午後7時頃に千葉県を走るJR外房線の勝浦行きの普通電車が走行中、突然、右から走って来たイノシシと見られる動物と衝突した。幸いに乗客には怪我はなかったが、一部の電車に運休や、遅れが生じたと言う。
  このイノシシも運良く助かったようで、走り去ったらしいが、そのまま左へ走って行ったかどうかはわかりませんww
   
以上、【東京新聞】からのネタの受け流しでした。
2007年8月27日(月)
超格差社会
 名古屋市で、山口組系のヤーさんが、飲食店経営者に干支の置物の購入をしつこく迫り、1万円で買わせたとして強要、恐喝容疑でタイホされたというユル〜イ話題。

 チマタでは、ヤクザ屋さんも最近、巧妙化し経済ヤクザが多くなってきたと言われたりもしているが、ショセンこれも一部の頭がイイ連中のコトで、末端では相変わらず、ベタなシノギをやっているようです。
 で、「 これがイノシシと、どう関係あるんだ ? 」と言うと、このヤーさんが1万円で売りつけたのが、イノシシが描かれた額カワラだったという、まァ、ただそれだけのコトなんです。ww
2007年8月25日(土)
高校生がイノシシを・・・
 今年5月には、岐阜県郡上市の郡上高校食品流通科の生徒が、有害駆除されるイノシシ肉を利用してつくだ煮を開発したという話題があった。
 それに触発されたのかどうかはわからないが、今度は同じく岐阜県高山市山田町の飛騨高山高校の生物生産科食品科学類型の生徒たちが、自分たちの手で、イノシシの解体から精肉まで行い、イノシシ肉のソーセージの試作品を作ったと言う。ここに至るまでには、保健所からは衛生面でのアドバイス、猟師からはイノシシの解体方法を習うなどしたうえで更にブタ肉での試作などを行ってきたのだという。
 駆除イノシシの有効利用ということだが、ゆくゆくは販売をも考えているようで、そうなると一転して今後は、肉の安定的な確保が課題になりそうだ。

2007年8月21日(火)
意気込み
 福岡県の山間部の小さな集落で、イノシシ被害対策として、住民たちがワナ猟免許を取得するために勉強会を重ねた結果、8人が合格したという。
 福岡県広川町小椎尾地区は、ほとんどが農家からなる小さな集落(全27軒)で、ここでもイノシシ被害に悩まされているという。行政に対し駆除依頼を要請しても、猟師の高齢化などでなかなか思うように進まない。そこで、住民、自らがワナ猟免許取得によってイノシシ駆除に乗り出すことになったそうだ。
 
 イノシシの場合もそうだが、野生動物による被害に対して行政が出来ることは限られている。結局は、個々の農家が対策を講じるしか方法は無い。行政は、それをバックアップするという形で応えるしか無いように思う。それにしても、わずか27軒の集落で8人ものワナ猟免許の合格者が出るとは、住民たちの並々ならぬ意気込みを感じてしまう。
頑張ってもらいたいものです。
2007年8月19日(日)
パフォーマンス ??
 先日、和歌山県で猟期中に仕掛けた未撤去のククリ罠にツキノワグマが掛かるという事件があり、このようなことがククリ罠に対する制限の恰好の口実になるかもしれないと書いたが、この事件が影響しているのかどうかはわからないが、さっそくツキノワクマ保護を売り物にしている四国のNPO法人などがククリ罠の使用制限や禁止の要望書を近隣の県に対して提出した。
 こうした組織は自然保護基金などから助成を受けているということもあって、折に触れて自分たちの活動をアピール(顕示)していく必要があり、むしろ、こちらのほうが本来の保護活動よりも重要で、半ば目的化しているのだ。

 まァ、金を出す側にしてみれば、それなりの目に見える成果を望むのは当然であるから、仕方がない面はある。
実際の活動ではGPSによる追跡調査や無人カメラによる記録などが行われているようだが、何事においても「新しい成果」と言うものは、なかなか目に見える形では現れにくい。定期的?に発表する新聞記事に使われている無人カメラによる画像も同一写真が何度も使いまわされていたりもする。
 それでも、常に何らかの活動PRはしなければならないわけで、今回の要望書の提出もショセンそうしたPRの一環(パフォーマンス)じゃないのかという穿った見かたも出来なくはないんだが、迷惑なのは、こうしたことによって更にイノシシ被害を被る可能性が増す農家の人たちである。今回の要望の中には従来より一歩踏み込んで、場所によっては、有害駆除の場合にも制限を求めているのだ。

「イノシシによる農業被害なんてものは、クマの命に比べたらとるに足らない小さなもの。クマを守るためなら農家がどうなろうが知ったことではない!」と言うのでは済まされないように思うんだが・・・
2007年8月14日(火)
イノシシ駆除部隊
 佐賀県唐津市で急増したイノシシ被害対策として、地元の建設業協会が各社の社員(約1100人)に狩猟免許費用の一部を補助するという形で支援に乗り出したという。業界のイメージアップへの一環らしいが、公共工事の減少などで、業界全体の仕事が減ってきているということが皮肉にも今回の大規模なイノシシ駆除支援につながったのかも ?? などというような酷なことは、この際、言わないでおこう。  ( あ、言っちゃったかァ !! ww )

 さて、イノシシ被害に困っているのは、日本だけではない。お隣、中国でも少し前からイノシシ被害が問題化し始めているというニュースは、流れてきているのだが、捕獲効率は日本の方が良さそうだ。こちらは方の駆除部隊は退役兵士が主だそうで、二人でイノシシを担いでいる写真などは、なんだか古き時代の日本の狩猟風景を思わせます。
2007年8月10日(金)
恰好の口実
 和歌山県有田川町の山間部で未撤去のイノシシ用のククリ罠にツキノワグマが掛かっているのが発見されたという。狩猟期間終了後に撤去されなかった罠に掛かったらしい。猟師の中には、どうも罠の管理がズサンな人が多いように思う。罠を設置する際には設置者や連絡先などを記載した標識をつけなければならない。しかし猟師の中には罠の盗難を避けるためや、設置場所を他人に知られたくないというような心情からか標識をあえて付けなかったり、または曖昧な表示をする人がいる。規定以上の大量の罠を設置したりして、自分でも管理出来なくなる人もいる。中には罠の回収自体に無頓着な人もいるようだ。こうしたことが原因で設置された罠が狩猟期終了後も回収されずに残ってしまうことが起きてくる。今回の事件もこうしたことが原因である可能性がある。
 
 環境省が今春、省令で改正したククリ罠の口径規制にはツキノワグマの錯誤捕獲を避けるためという背景がある。12センチ以下という全くふざけた罠の口径規制も、あくまでツキノワグマの保護優先というなりふりかまわぬ環境省の方針によるものである。当の和歌山県でも罠の口径規制解除を求める声が多くあがっていた矢先に、今回のような事件の発生は、環境省の罠の規制方針に恰好の口実を与えてしまうことになりかねないだけに残念である。
2007年8月6日(月)
とりあえず
 先日、ある方からイノシシ駆除についての質問のメールがあった。
一応、名前は女性である。ところで、こういうサイトを開いていると、それなりにスパムメールも多い。そのためフィルターを厳重にしてあるためにほとんどのメールは一旦削除されるようになっている。よくありがちなアダルト系のスパムはともかく、厄介なのは『動物愛護団体』関係者からのものと思われるモノである。
 実際の狩猟や駆除、そしてそれに伴う捕獲方法、猟具などは全て細かく法律で決められている。狩猟動物の販売をするにしてもそれぞれ該当する法律がある。
 しかし、一部の異常な動物愛護思想を持った人物らしき輩の中には、常々狩猟や駆除というものに対して苦々しさを感じていて、どこかに違法性が無いかどうかを探るようなことをしてくることがある。

 さて、上の質問者のメールであるが、過去に宗教関係者から来たメールと内容や感じが非常に似ているのだ。つまるところ、《 質問者の質問の意図 》がなかなか伝わってこないのである。アドレスからの情報では、K学院大というコトで、願わくば神学部で無いことを祈りつつ、まァ、今回はイノシシの多い神戸からというコトでもあり、スパムでは無い可能性もあるので質問には一応、答えておくことにしました。
2007年7月29日(日)
視 点
  こう言うと、少しばかり大袈裟になるが、『 イノシシ駆除 』は農家の人たちとイノシシとの生存をかけた戦いである。イノシシ駆除の記録写真は一種の戦場写真なのだ。

 で、戦場写真というのは、ほとんどの場合、結果的に従軍という形をとることが多い。戦闘場面に至っては、常にどちらか一方からの視点に偏らざるをえないという宿命を持っている。イノシシ駆除レポート内の駆除記録写真も当然ながら、人間側に立った視点で撮影記録している。 しかし、モノゴトは視点が変われば、違って見えるというコトも多々ある。

 と、いうわけで、たいそうなノウガキはこの位にして、こんなモノをまとめてみました
(  これをみて、さっそく撃ってやろうなんて思ったハンターがいるかも知れないが、スラッグ弾はもちろん、ライフルでも狩猟としては有効射程外です。まァ、ゴルゴ13なら別ですがww)
2007年7月23日(月)
イノシシに強〜い味方現れる
 農作物被害などを引き起こすというコトで、最近なにかと肩身の狭いイノシシ君だが、思わぬところから援軍が現れた !?。といっても、イノシシ駆除反対を叫ぶ一部の過激な動物愛護団体のことではない。
 このところ、中国での金属資源需要拡大に伴って日本国内で金属盗難事件が問題化しているが、ついに、こんなところにまで波及してきたという話。
 京都府舞鶴市桑飼上で農作業小屋の電線や、農道に設置されたイノシシ対策用の電気柵用までが切り取られ盗まれたという。イノシシ君にとっては朗報かも知れないが、農家にとっては、これからはイノシシ対策と共に泥棒対策をも迫られることになる。
2007年7月21日(土)
これはイイですよ !
イノシシ被害に悩まされている地域では、駆除されたイノシシを何とか有効利用したいと考えるのは当然で、各地でいろいろと試みられている。市役所の食堂メニューでしし丼を出してみたり、郡上市では食品流通科の高校生がイノシシ肉を佃煮に加工したり、またイノシシ肉を使ったレトルトカレーを開発し販売を始めた会社もある。
 しかし、駆除されたイノシシの有効利用である以上、イノシシ肉の安定した供給が確保できないというジレンマが伴う。イノシシ肉は、ブタ肉なんかと比べると味が濃厚だ。イノシシ肉を食べ慣れると、ブタ肉が淡白で物足りなく感じてくる。
 で、左の写真だが、宇民家で作ったイノシシ肉の燻製(くんせい)である。桜の木のチップで燻してあるため、イノシシ肉の臭いが気になるという人でも抵抗なく食べられる味に仕上がっている。駆除イノシシの有効利用を考えている自治体の方々、試してみる価値はありますよ !
2007年7月15日(日)
イノシシ捕獲 ( 徳島県美馬市脇町田上地区 )
 一週間前に3頭捕獲したばかりだが、今日、再び宇民さんの罠に1頭のオスのイノシシが掛かった。場所、サイズなどから前の3頭の兄弟の可能性がある。
 
 藤畠さんに連絡し、有害駆除の確認記録のために来てもらった。今日は田上地区から少し離れた安車尾方面でも1頭捕獲されたらしく、藤畠さんも忙しそうだ。捕獲記録写真は近日公開します。
                                                          ( 7月16日アップ済み)
2007年7月13日(金)
イノシシ捕獲の名人
 猟友会会長の藤畠さんによると、昨年(2006年)に美馬市の脇町地区で有害駆除の対象として捕獲されたイノシシは62頭だったという。この有害駆除数は猟期外(3月16日〜11月14日)の間に捕獲されたものであるから、狩猟期間中に捕獲されたものは入っていない。ハンターの中には、狩猟期間中だけは活動するが、猟期外の有害駆除には消極的な人も多い。

 そんな中で、有害駆除としての捕獲数が、ズバ抜けて多い人がいる。芋尻地区を中心にイノシシ猟をしている藤川貞幸さんである。宇民さんと同様に銃を持たない罠猟師である。彼の昨年の有害駆除としての捕獲数は14頭にのぼるという。この数字は、単純に脇町地区でのおよそ四分の一が、彼によって捕獲駆除されているということになる。

 藤川さんとは、2年くらい前に一度お会いしたことがあり、罠の設置方法や捕獲後の固定用のワイヤーの工夫などについて聞かせてもらったことがある。当時は、まだ《イノシシ駆除レポート》の開設前であった。
2007年7月12日(木)
ホントに乱獲なんて出来るんだろうか?
 といっても、イノシシの話では無い。昨日の朝刊(徳島新聞の鳴潮)に、マンモスの絶滅の原因説の一つとして気候の急変説と共に後期旧石器時代の狩人による乱獲説があると書いてあったのだ。まあ、そういう説もありますよ、というコトなのだが、ホントにマンモスの乱獲なんて出来るんだろうか?  そういえば、子供の頃に見た科学雑誌なんかに槍を手にしてマンモスに立ち向かう石器人のイラストなんかが載っているのを見たような気がしないでもない。

 先日も、宇民さんのイノシシ捕獲現場に同行したのだが、30キロ程度の罠に掛かったイノシシでさえ槍を使った止め刺しは非常に危険で大変な作業なのである。槍先は、もちろん鋭利な金属製の刃である。それを以ってしても別のワイヤーで動きを止めてからでないと簡単には刺せないのだ。ましてや、石器を使い、相手はマンモスである。
 ゾウやマンモスは体の大きさ自体が武器であり、場合によると猛獣以上に危険な動物である。強靭な皮や厚い脂肪には石器の槍はそう簡単には刺さらなかっただろう。落とし穴を作って追い込んだ、とかいろいろ説はあるんだが、いずれにしても粗末な武器の当時の人たちが乱獲と言えるほど簡単に獲れたとはとても考えられない。

 思うに、年とったり病気や怪我で、弱って死にかかっているような個体を天の恵みとして細々と捕らえて食べたというのが実態ではなかろうか。当時の人口も、今より圧倒的に少なかったわけだし、絶滅に至らしめるほどの乱獲は出来なかったんじゃないかと思う。
( と、まァ、これは私の説なんだが・・・で、結局、ホントのコトは誰にもわからないわけですww )
2007年7月9日(月)
イノシシ捕獲 ( 徳島県美馬市脇町田上地区 )
 先週末に、宇民さんが自宅裏山(美馬市脇町田上地区)に仕掛けておいた罠に、中型のイノシシ(30Kgクラス)が3頭掛かった。宇民さんの裏山はタケノコがいつもの年より遅れて生えてきているのだが、それを食べるために出てきたらしい。
 あいにくの小雨交じりの中での捕獲作業となった。降りかかる雨粒と、イノシシが跳ね上げる湿った土が飛んできて手にしたカメラは泥だらけ。捕獲記録写真は近日公開します。
(7月11日公開済み)

2007年7月7日(土)
まあ、当然でしょう !!
 以前、このサイトでも書いたが、環境省が改正した《 ククリ罠の直径を12センチ以下に制限するという規制 》に対して規制解除を求める声が数多く上がっているという。
 和歌山県が農作物被害防止対策を見直すための参考意見を募集したところ110件寄せられた意見のうち、ククリ罠の規制解除を求める意見が97件寄せられたという。この規制は県の判断で解除できるようになっており、地元の農家などから要請があれば他の県でも解除される公算が大きく、実質的には形だけの規制である。もちろんこの規制が有形無実となるであろうことを当の環境省も解っているはずである。だからこそ12センチ以下などという無茶な数値を設定したのだ。どうせ規制解除されるんだから実態を無視した数値でもいいだろうというわけだ。規制解除の権限を県に与えているのはこのためである。

 ところで、この規制はククリ罠にツキノワグマが掛かるのを防ぐということが根底にある。自らの足で長期間山へ入り実態を肌で感じている人にはツキノワグマが今、生息数を増やしているということは、もはや疑いようの無い事実なのだが、研究者と称する人たちの中には、執拗に保護を唱える人たちもいる。この人たちにとってはツキノワグマはいつまでも保護対象であって欲しいと望んでいるのだ。ツキノワグマに限らず、今や自然保護や環境保護は、利権の温床になっているのである。
 環境省のHPのリンク先には、抽象的な理念を書いただけで具体的に何をやっているのかわからないような団体、ドーでもイイような資格(国家資格ではない)を作って癒着した環境省をはじめとした省庁の入札に有利だと吹いて受験料を集める団体、寄付金や補助金の受け皿としか思えないような団体もある。退職後の環境省役人が関わっていると思われるものも多い。で、これらの中に、ツキノワグマ保護を利権にしていると思われる団体もあるのだ。もちろん、ここにも元環境省役人が入っている。あえて、ドコとは言わないが・・・
2007年6月25日(月)
( シシバイバイ ) の効果や如何に ??
 イノシシの被害対策については、以前からいろいろと考案されている。その一つはイノシシを農地ヘ入らせないようにする方法であり、普通に考えて完全に遮断出来れば最も確実な方法である。これは、あくまで完全に遮断出来ればの話であるが、これが結構難しい。イノシシ避けの柵などで農地を囲んでしまう方法がとられるが、ここでのポイントは実際に効果的な防御柵などを《 如何に安く設置するか 》ということに尽きる。そのために専門家を含めていろいろと考えられてきたなかで、よく知られている方法が先端上部を外側に少し折り曲げた建築用ワイヤーメッシュを使用して農地を囲む方法である。これはイノシシのジャンプ時の行動特性を研究したデータから考案されたものだ。

 イノシシ対策には先のような物理的に遮断するような方法とは別にイノシシを農地に近づけさせないようにするというような方法もある。これには草刈りを徹底したり、放牧による緩衝地帯を設けるなど農地の周辺環境をイノシシが好まない条件に変えていく方法である。また効果のほどはともかくとしてイノシシ除けとして水田に手作りの灯油カンテラを灯してしていたという人が田上地区にもいた。

 こうしたイノシシ被害を抑止するためとして、福島県の会社が青色発光ダイオードを使用した防除装置を開発したという。イノシシは短波長域の光に対しての感受性が強いということから、明るく消費電力の少ない青色LEDを使ったようだ。イノシシやハクビシンに対して実際に効果があったという。たしかに、こんなものを見るとイノシシなどは警戒するだろう。しかし問題は持続性である。この装置自体は動物に対して肉体的なショックを与えるものでは無い。特定の農地に現れるイノシシは駆除されたりしない限り同じ個体が繰り返し出没する傾向がある。したがってこの装置を何度か見るうちに慣れが生じて来る可能性があるように思えてならない。設置場所を頻繁に移動するなど常に変化をつけることが非常に重要だろう。これを怠ると シシバイバイがシシコンニチワになってしまう可能性もあるんじゃないかと私個人的には思ってしまう。

 もう、お気付きだと思うが、この装置、名前を( シシバイバイ )と言うらしいのだ。ところで、コレ私が山で出会ったこんな人怖じしないハクビシンに対しても果たして効果はあるのだろうか?
2007年6月23日(土)
イノシシ増加の余波
 今から40年以上前には、田上地区でも冬場には山へ入る猟師も今よりずっと多かった。当時の猟師たちの獲物の多くはキジ、ヤマドリといった鳥類や野ウサギであった。猟期に入ると猟師たちはそれぞれビーグルやポインターといった猟犬を連れて何人かのグループで山へ入った。この頃の猟師たちの間では特に野ウサギを獲物にすることが多かった。猟犬を使った追い出しや追い込みなどが出来ることが好まれたのだ。
 しかし、何よりも当時は近場の山には狩猟対象としては、野ウサギやせいぜいタヌキくらいしかいなかったのである。もちろんシカやイノシシは今よりずっと数が少なかったために、これらの大型獣は山奥へ行かなければ猟師でも滅多に見ることが出来なかったのだ。

 その後、時代と共に猟師の数は減少していくことになる。同時に山仕事に従事する人たちも高齢化などで減ってきた。それとは逆ににシカやイノシシは次第に数が増えて現在に至るわけである。今では田上の山でも少し入ると至るところでイノシシが掘り返した跡を目にすることが出来る。

 このイノシシの増加が野ウサギにとっては問題なのだ。餌を求めて山肌を広範囲に掘り返して歩くイノシシのために安全な巣場所の確保が難しくなってきているようなのだ。実際に 今、田上地区では野ウサギを見かけなくなってきている。同じようにキジやヤマドリなど地上で営巣する鳥類なども影響を受けている。これらはイノシシの増加によって繁殖環境が脅かされているという例だが、イノシシによって直接食べられていると思われるものがカスミサンショウウオである。
 田上地区にはカスミサンショウウオが棲息しているのだがこれも数が減ってきているようなのだ。イノシシは山道や谷間の沢筋の落ち葉の下などにいるミミズやサワガニなどを探して食べ歩くのだが、カスミサンショウウオもこうした環境にいるため、発見されれば当然食べられてしまう。もともと個体数が多くないだけにその影響は大きい。

                  ( 写真上は山の斜面を掘るイノシシ、写真下はカスミサンショウウオ   いずれも田上地区で撮影 )

2007年6月17日(日)
黒北を歩く
 昨日と今日、二日連続で東田上地区の黒北付近の山を歩いてみた。梅雨時の湿った山道にはイノシシが掘り返した跡が点在する。春の頃より少し目立つようなので、山から移動してきた個体がいるのかも知れない。
 ここヘ来たのは、一ヶ月ぶりであるが草木がずいぶんと茂っていて山道を歩いているとそれが顔に当たってくる。この季節の山は蚊やブヨなども多く、虫除けネットは必需品である。これは頭から被るだけでなく、カメラのレンズ交換をするときにも使用することがある。
 人の眼の周りをうるさく飛び回る虫は何故かレンズの先端にも寄ってくるので困ってしまう。銀塩と違ってデジタルカメラは受光素子があるためボディーに虫が入ったりすると非常に厄介なのだ。

               (写真上は黒北の廃家電騒動の跡地に残る建物      写真下は一薬草)
2007年6月2日(土)
アメリカは凄いね !!
 アメリカ南部のアラバマ州の東部で、体長2メートル80センチ、体重477Kgもあるイノシシが仕留められたとして話題になっているという。日本での最大記録としては2003年に滋賀県での240Kgというのがあるのだが、種類が違うとはいえ、これの約2倍もあるというのだから驚いてしまう。

 さらに、この大物をを仕留めたのが父親らと一緒に狩猟中の若干11歳の少年だということでも話題になっているらしい。短銃8発で仕留めたという。477Kgの巨大イノシシが野生で生息しているということも凄いが、たしかアメリカ人の超肥満記録ではそれと同等の体重の人間が実在していたということを考えれば、この国にはこの程度のイノシシがいても不思議では無いなどと思えてくる。
(追記  後の報道では彼らが狩りをしていたのは経営者のいる狩猟区内で、このイノシシは狩猟区が4日前に農場から購入して放したものであるらしいという。どうやら野生ではなかったようである)

 それより、むしろ11歳の少年が狩猟であるとはいえ、ダーティーハリーも顔負けの 50口径というドでかいリボルバー式短銃(Smith&Wesson社製M500)を 野外で それを堂々とブッ放すことが出来る国であるということの方が凄い。
 こんなことからでも、銃社会と言われるアメリカの一端を垣間見ることが出来てしまう。
2007年5月28日(月)
イノシシ捕獲 (徳島県美馬市脇町東田上)
 昨日、宇民さんが東田上で42Kgのオスのイノシシを捕獲 した。今は猟期外であるため有害鳥獣の駆除としての捕獲になる。狩猟と違って駆除の場合には確認記録が必要であり、脇町地区内は猟友会会長の藤畠さんが行っている。藤畠さんの話によると脇町地区では今年は、もう既に14頭のイノシシが有害駆除として捕獲されているという。

 今年は、田上地区でもこの辺りには、タケノコはあまり生えなかったのだが昨年同様に孟宗竹林に現れたところで捕まった。牙の状態から見るとあまり若くは無いようだが、痩せている今の状態で42Kgあったので、冬場には60Kg近くあったのかも知れない。オスは冬から初春にかけての交尾期には
食い気より色気というわけで発情したメスを追いかけて山から山へと走り回るためか、今の時期には痩せ細っていることが多いようである。
2007年5月17日(木)
駆除と狩猟
 イノシシ猟の期間も一般の猟期と同じく、毎年11月15日から翌年2月15日と決められている。 しかしイノシシ被害の多い地域ではイノシシ猟に限っては3月15日まで延長される場合もある。本県(徳島県)でも近年では延長されることが多い。

 したがって この期間を過ぎてからは狩猟としてではなく、有害駆除での捕獲ということになる。そして駆除の効果が最も大きいのは、春から夏頃だと言われている。
 実際に田上地区でも この時期には、捕獲数が若干多くなっているようだ。猟期にはハンターを警戒 して人里から遠ざかっていたイノシシがタケノコなどを目当てに人里近くまで下りてくることがある。

 当然のことだが本来、狩猟期間というものは狩猟対象動物の出産や子育て時期などを避けて出来るかぎり動物の個体数を減らさないような時期に設定してある。尤もハンターたちにとっては、生き物としての動物保護と言うよりも、自分たちの狩猟対象としての獲物=(資源)保護という意味合いの方が強いのかも知れない。動物の種類によってはメスを狩猟対象から外しているのも同じような理由による。
 
 共に、イノシシを捕まえるということでは同じように見えても、数を減らすことを目的とする駆除と、数を減らさないように捕ろうとする狩猟とでは考え方においては正反対なのである。春から初夏にかけてはちょうどイノシシの出産、子育て時期にあたる。この時期の捕獲が、数を減らすことに効果が大きいという理由のひとつはここにある。

 ( 写真は何らかの理由で母イノシシがいなくなったために餓死したと思われる生後1月位の幼獣 )
2007年5月1日(火)
最強の動物
 イノシシが農作物を食害するのは夜間などが多い。このことから今でもイノシシが夜行性であると思 っている人は少なからずいる。しかし、これは人間を警戒してのことであって、本来は夜行性ではなく昼間に行動する動物である。
 イノシシに限らず植物質を中心とした採餌行動をとる動物は、本来は明るい昼間に活動するほうが何かと便利なのである。これはクマの場合にも言えることであって、ツキノワグマも山では主に昼間に活動している。

 福井県自然保護センターの発表によると、GPSを用いた追跡調査の結果では、そのツキノワグマも人里に下りるときには夜行性になるという。クマは日本に生息する陸性の野生動物では最強であり、イノシシがそれに続く。このような強い動物をも夜行性にさせてしまうほど強いのが我々人間なのである。
2007年4月25日(水)
イノシシの鼻について
 イノシシにとって鼻は非常に重要な役目を持っている。地中にあるエサとなるものの匂いを嗅ぎ分けることはもちろん、それを掘り返すのも、もっぱら鼻で行う。
  他の多くの動物は前足を使ったりするのだが、イノシシはほとんど鼻で掘るのだ。こうしたことが出来るのはイノシシの特徴のある体形が関係している。イノシシは他の動物に比べて、圧倒的に首が太い。穴掘りには この強靭な首の筋力を使っているのである。鼻先だけでチョコチョコと掘っているのではない。

 実際に自然状態にいるイノシシが懸命に穴を掘っている姿を見るとまるでスコップを使っているように自分の顔の前や横にザックザックと土を飛ばすように掘っている。イノシシの鼻は彼らにとっては手そのものなのである。
 一方、 この敏感な鼻はイノシシにとっては急所でもある。したがって、イノシシ対策としての電気柵はイノシシの鼻が触れやすいような高さに電線を配置することが最も効果的なのである。
2007年4月17日(火)
さて、あなたならドーする ?
 少し前になるが、ニュース番組やバラエティー番組で、アナウンサーやレポーターがロケ先で猟師などに勧められてイノシシ肉の刺身を、美味そうに口にする場面を何度か目にした。たしかにイノシシ肉を生で食べる人もいる。しかしイノシシからはE型肝炎ウイルスの遺伝子が検出されている。

 近畿以南の広範囲から捕獲した野生イノシシの血液と肝臓を調べた結果では約10パーセントのイノシシから検出されたというから潜在的にウイルスを持っているイノシシはかなりの数に上ると思われる。過去にも実際にイノシ シ肉からと思われるE型肝炎患者が複数発生しており注意する必要がありそうだ。ウイルスは肉を充分加熱すれば完全に死滅することはわかっている。

そうは言っても、タバコの場合と同じように、危険率100パーセントで無い以上、世の中には、それでも生で食べたいという楽観的な人もいるワケで・・・
2007年4月10日(火)
ワラビやイタドリの季節がやってきた
 この季節になると、山にはワラビやイタドリが生えてくる。ワラビやイタドリのよく生える場所は比較的 木々が少なくて日当たりのよい山の斜面などが多い。これはイノシシの好む場所の条件と一致する。
 そのためかイタドリの根元付近にはイノシシが掘ったと思われる跡が多く見られる。イノシシは何故かイタドリの地上部よりも根の方を好むようだ。

 ちなみに、イタドリの根は虎杖根(こじょうこん)といい、人間に対しては健胃、利尿、などを中心に多くの薬効があるので、同じ哺乳類であるイノシシにも同じような薬効があるのだろうと思うのだが・・・?  まァ、どちらにしてもイノシシがそんなことを知ってて食べているワケはなく、ひたすら生きるために餌を求めて食べているのだろう。

(写真下は、ワラビやイタドリの生える斜面をイノシシが頻繁に通ることによってできた獣道)
2007年4月5日(木)
シャレも空気を読み誤るとこうなるというお話
 イノシシなどから農作物被害を減らすには、山と人里との間に緩衝地帯を設けることが有効だと言われている。害獣を人里に近づきにくい環境にするのである。山との境界域に牛や馬などを放牧することも効果がある。このように獣害対策として別の動物を使うという方法は、人里に出没するサル対策として犬を使うことが既に多くの自治体レベルで試みられている。

  徳島県内でも三好市池田町で、このモンキードッグが導入され注目されている。難点は犬に訓練が必要なこと。どんな犬でもよいというワケにはいかないのだ。犬の訓練所で何ヶ月か訓練を受け、更に人に危害を加えない従順な犬であることが要求される。そのため結構コストがかかるのだ。

  そんな中、秋田県でちょっとしたことが波紋をよんでいる。同県八峰町で取り組んでいる「モンキー ドッグ事業」に県がなんと「キジ」を投入すると言うのだ。モンキードッグ本格始動の出陣式でのセ レモニーでの放鳥に使うらしいのだ。 サル、犬、キジ とくればこれはもう、どう見ても「桃太郎」を意識 してのことなのはミエミエなのだが、県は「 キジを放鳥することで狩猟者が里山に入れば、サルを里山から 引き離す効果もあるだろう 」と桃太郎との関係を認めようとしないらしい。しかし、キジ25羽で総額20万円と言うことで、サル害に苦しむ人たちからはそんな予算があったら犬の飼い主の方にまわしてほしかったという声が上がっているという。
2007年4月3日(火)
イノシシが置石 ??
 1日午後8時頃、広島県竹原市のJR呉線吉名駅構内の線路のポイントに挟まった小石のために信号機の表示が切り替わらなくなるというトラブルが発生。ポイント付近でイノシシが掘り返したと思われる直径20センチの穴が見つかった。イノシシが餌を探して掘り返した際に飛んだ石がポイントに入り込んだ可能性があるという。
 幸いにも、1時間で復旧したらしいが、上下4本の列車での影響がわずか120人にとどまっていることのほうが妙に興味を引く。
2007年4月2日(月)
小学校でイノシシ大暴れ
 本日、4月2日の午後2時過ぎころ、静岡県御殿場市中山にある市立富士岡小学校の校庭に体長1メ ートルのイノシシが侵入し、児童を非難させようとした教諭が足を噛まれるなど5人が負傷するという事故が発生した。イノシシはそのまま逃走し地元の猟友会などが捜索しているという。
2007年3月28日(水)
イノシシの痕跡
 東田上地区の水源地は、新町谷川を遡った黒北という所にある。この地は10年前には、野積みされた大量の廃家電が環境問題として多くのマスコミで取り上げられたことでも知られている。

 この辺りはイノシシの糞や足跡が多く見られた場所でもあったが最近では少なくなってきている。かって廃家電が高々と積まれていた場所の片隅にイノシシのヌタバがある。2年位前には、このヌタバの周りには行く度に新しい足跡が確認出来たのだが最近はなかなか目にすることがなかった。

 ところが猟期が終わってちょうど1週間後経った今日、久しぶりに比較的新しい足跡を目にすることができた。更に奥の山道ではイノシシが掘り返したと思われる深い穴も見られた。かなり数は減ったようだが、それでも棲息しているという痕跡を見つけると何故か安堵感にも似たようなものが湧いてくる。
2007年3月24日(土)
久しぶりの山歩き
 昨日、2週間ぶりに田上地区の山を歩いてみた。昨年までは、この時期にはカメラを担いで頻繁に山 へ入っていたのだが今年はあまり出かけていない。今年は山にイノシシの気配が少ないのである。2年位前まではイノシシの糞などは少し山を歩けば簡単に目に付いたものだが最近ではあまり見かけない。
  どうもイノシシの数が減っているように思うのである。これは狩猟や駆除によってイノシシが人里付近 から山の奥の方へと追いやられたという結果かも知れない。またイノシシの個体数のピークが過ぎて横這いか減少傾向へと転換しつつあるのかも知れない。

  これは私の推定ではあるが、田上地区内での、ここ数年間で狩猟と駆除を合わせたイノシシの捕獲頭数は150頭位だと思われる。この数は一地区の狩猟圧としてはかなりのものである。
  田上地区だけでなく、徳島県全体で見てもイノシシの数に変化の兆しを感じさせるようなこんなデータもある。
2007年2月28日(水)
九州でもイノシシに襲われ3人が負傷
 本日(2月28日)の午後、福岡県福津市で農作業中の79歳の男性がイノシシに両足を噛まれ、また福津市に接する古賀市でも犬の散歩中の女性が体当たりされ重傷を負い、更に別の男性も足を噛まれるなどのイノシシによる傷害j事件が発生した。三人を襲ったイノシシはおよそ100キロ位はあろうかと思われるイノシシで福岡県警などが捜索したが捕獲できなかった。明朝(3月1日)再び捜索を始めるという。
  ところで九州ということで、ふと思い出したのだが、先日(2月25日)放送の堂本兄弟にゲスト出演していた九州出身の歌手、中島美嘉が子供の頃の思い出で、イノシシに追いかけられたことがあると言っていた。
(それがどーしたといわれても・・・まア、そ-ゆ-話ですw。)
2007年2月21日(水)
ワイヤー犬保護される
 先日、愛媛県松山市で見つかったイノシシ用ワナのワイヤーが右前足に絡み付いていた犬が、捕獲開始から5日目にしてやっと保護されたらしい。結局、捕獲したのは保健所ではなく、犬の発見者が自宅の敷地内に餌を置き、落とし穴を掘って捕まえた。幸いなことに、この犬もどうやら引き取られて飼われることになりそうだ。しかし、この犬と一緒にいたアゴに怪我をしている方の犬はまだ保護されていない。
2007年2月20日(火)
直径12センチ以下に制限 ?
 一部の報道によると、環境省が「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」の改正でククリワナの直径を12センチ以下に制限するというらしい。これはツキノワグマの錯誤捕獲を防ぐためだという。  もし、これが本当だとすれば理解に苦しむ。ククリワナの直径が12センチ以下ということは、例えは悪いが、広い山の中でイノシシが少し大きめのウンコのド真ん中を真っ直ぐに踏むようなものである。それも端っこではダメなのである。これでは捕獲確率は極めて低くなるだろう。

 ツキノワグマには有力な保護団体があり、以前から環境省はツキノワグマの保護には熱心なようである。当然、そういう方面からの要請(圧力?)が背景にあることは想像できるが、この法律は県の判断で制限解除できるとなっており、イノシシ被害のある地域ではほとんど解除要求が出されることになるだろう。
 ちなみに、ツキノワグマによる人身被害は増加傾向にあり、平成18年度は(1月末)までで138件、143人に上っている。
2007年2月16日(金)
イノシシ用ワナの弱点(2)
 2週間程前に徳島県阿南市でイノシシ用ワナのワイヤーを首に食い込ませた犬が保護されたが、今度は愛媛県松山市で同じようにイノシシ用ワナと思われるワイヤーの切れ端が右前足に巻きついた犬が発見された。犬は首輪をしていないようなので野良犬と思われるが、おそらく、今回もワナの設置者がワイヤーを途中で切断して放したのだろう。
 イノシシ捕獲用のククリワナのワイヤーは直径5ミリ前後のモノが多く使われる。これは犬が自力で切断できるようなものではなく、通常は人間が意図的に切らない限りこのような事は起こらないと考えてよい。ワナの設置者にしてみれば手間をかけ、更に危険をおかしてまでワイヤーを外すよりも切って放したほうが手っ取り早いと考えるのだろう。

 しかし、一旦、放した犬を保護するために再度捕獲するのは簡単ではない。多くの場合、人に対する警戒感が一層強くなっており保健所などが捕獲用の檻を持ち出す必要が生じたりして作業は難航することが多い。むしろ最終的にはコストがかかってしまう。もちろんこれはワナの設置者が負担するわけではないが・・・。したがって、野犬などが掛かっていた場合には、ワナの設置者は確実にワイヤーを外してやるか、それが出来ないのであればその時点で保健所などに連絡して捕獲保護してもらうようにするべきである。
 これは正論ではあるが、一方的な人間側からの視点である。保健所では捕獲保護しワイヤーを外し、怪我を治療する。そして一定期間の内に引取り手がなければ殺処分ということになる。つまり犬にとってはワイヤーを外して怪我の治療をしてもらう代わりに命を奪われるという、なんとも理不尽なことになってしまうわけだ。ひっそりと捕獲された犬たちの未来は明るくはない。

 それと対照的にマスコミで報道され話題になった犬たちの未来は明るいようだ。昨年秋に救出劇が全国中継され話題になった徳島市の通称「崖っぷち犬」は大変な人気で飼い主の抽選会が行われたりした。また先月に新聞でも報道された、阿南市でのイノシシ用ワナによるワイヤーで負傷して保護された「ワイヤー犬」も、飼いたいという人が出てきている。しかしマスコミというものは実に飽きっぽいもので、同じようなことが続いたからだろうか、今回はその扱いが小さくなってしまっているように思う。そういう状況下で、さて今回の松山市で見つかった足にワイヤーを巻きつけた犬はいったいどうなるのだろうか。

2007年2月15日(木)
本格的駆除に乗り出すという
 千葉県船橋市で、昨年10月頃から頻繁に目撃されている中型のイノシシ2頭を有害獣として駆除することにしたという。畑にも少しばかり被害が出始めたらしいが、わずか2頭にもかかわらず、行政が本格的駆除に乗り出す背景には最近、高知などで人がイノシシに襲われる事件が連続して発生していることがあるのだろう。
 千葉県全体で見れば、イノシシによる農作物被害金額は平成17年度では1億2千万に達しており、関東1都9県の中では最も多い県である。これはイノシシ被害の多いといわれる中国四国地方の中では香川県の被害額に相当する。
2007年2月14日(水)
高知県で再びイノシシによる事故発生
 先月、1月29日にイノシシによると見られる女性の死亡事故があった高知県で、今月11日に今度は小学生がイノシシに襲われ牙で突かれて負傷するという事故が発生した。事故が起こったのは高知県南国市の山間部にある奈路地区。警察署員らがイノシシを捜索したが見つからず、このため奈路小学校は教員が付き添っての集団登下校を始めたという。

      ( 2月3日のブログで書いた巨大イノシシの写真見られます。こちらをクリックし巨大動物図鑑からイノシシをクリック。)

2007年2月13日(火)
イノシシは匂いフェチ ?
 今ではその効果は否定されているが、かつてイノシシに対する忌避剤として木酢液やクレオソートなどが有効と考えられていた時期もあった。これらの薬剤の持つ匂いをイノシが嫌がると考えられていたのである。
  ところで、いつのまにかコンクリートや鉄製のものばかりになってしまったが、以前は電柱といえば木製だった。この木製電柱には腐食防止のために地面に近い部分にはコールタールが施されていた。通常、電柱は交換したり使われなくなると撤去されるのだが、山間部などでは稀に建ったまま放置されているものがある。
 田上地区の山間部にも、かつて電話線としても使用されていたと思われる少し短めの木製電柱 (左の写真)が残っている場所がある。 この辺りは30年くらい前までは山道があったのだが、だんだんと通る人もいなくなり今ではイノシシやタヌキの通り道となっている。そして獣道と接する場所にあるこの電柱はイノシシが体を擦り付けたためにその側面が大きく磨り減っている。偶然というよりも、むしろイノシシは防腐剤として使用され、芳香族化合物を多く含んでいるコールタールの匂いを好んで、この電柱に体を擦り続けてきたように思えるのである。
2007年2月8日(木)
今日は少しだけ「夢」 のある?  お話
  トリュフといえば、キャビア、フォアグラと共にヨーロッパでは世界三大珍味として知られている高級食材のキノコである。このトリュフ(西洋松露)は高価であるために現在では栽培も試みられているそうだが、自然の自生モノを探すには特別に訓練したイヌを使う。かってはブタもよく使われていたらしい。ブタを使うのはトリュフに雄ブタの性フェロモンに似た成分が含まれているからである 。
 そして、このトリュフは日本でもわずかながら発見されている。一般的に石灰岩質の広葉樹の根に寄生して育つといわれているし、実際、日本での発見も石灰岩地帯ではある。しかしこれはヨーロッ パでの産地が石灰岩質であるということで、それに合わせて日本でも同じような地質を持つ場所を選んで探した結果ではないのだろうか。そもそもトリュフの生育には宿主樹は別として石灰質の土壌というものは必要条件なのであろうか?  ヨーロッパでの産地が石灰岩質であるということによる「思い込み」ではないのだろうか?

 私たちは「思い込み」=「先入観」を持っている。例えば、あのマッタケにしてもアカマツのある山にしか生えないと思っている人はけっこう多い。しかし実際はアカマツ以外にもツガやコメツガ、時にはクロマツにも生える。 このように、もし仮にトリュフの場合もそうだとすれば、ひっそりとそれも以外と身近に存在しているのかも知れない。ただ私たちが気付いていないだけかも知れないのだ。キノコを含む菌類は、未知の部分が多い分野なのである。

 さて、ここでイノシシである。ブタはイノシシを家畜化したものであり両者は自然交配することが出来る。とすれば雄ブタの性フェロモンに似たトリュフに対してはイノシシも反応するはずである。
 山歩きをしていて時々広葉樹の根元が大きく掘り返された跡を眺めていると無数にある穴のうち、一つくらいはトリュフを発見したイノシシが掘ったものであるかも知れないと想いをめぐらしてしまうのである。
 しかしこれを確かめることはなかなか大変である。ブタ(イノシシ)はトリュフを発見すると食べてしまうのだ。ヨーロッパでのトリュフ探しに、ブタではなく訓練が必要にもかかわらずイヌが使われるようになった理由はここにある。
   
(  この文中には、少しばかりではあるが私個人の希望的ロマン(妄想)を含んでいるので鵜呑みにしないよーにw。)
2007年2月7日(水)
イノシシ料理

  長野県の伊那市役所の食堂のメニューにイノシシ肉を使った「 しし丼 」なるものがお目見えするらしい。今のところは、毎週金曜日に10食だけの限定だそうだが、この食堂では すでに昨年の夏から同じくイノシシ肉を使った「 ししカレー」を出しており、更にイノシシ料理のメニューを増やして地域の名物料理に出来ればと試作を繰り返しているらしい。

●写真(上)は、鶏卵とイノシシ肉をあわせた、「他人丼」。但し、これは昨年の春に私が作った時のモノ で先の食堂のメニューではない。味はともかく、見た目は先の食堂のメニュー写真よりこちらの方が なんだかウマそうに見えてしまうのが不思議。
●写真(下)は、塩と胡椒だけで味付けしたものでビールのつまみ用。料理というものは、いろいろとこねくり回すよりも、実際はこういう単純な味付けがいちばん肉の味がよくわかるのだ。間違っても他の調味料などは入れないこと。但し、イノシシ肉の香りがイマイチという向きには全くというより絶対にオススメできないメ ニューではあるが...w

2007年2月6日(火)
駆除の効果は?
 昨年度(2006年3月15日〜11月15日)の徳島県美馬市の脇町および美馬町地区で有害鳥獣として駆除さ れたイノシシは100頭を超えたそうだ。また昨年秋に農水省から発表された 全国の野生鳥獣による農作物被害状況について のデータによるとイノシシによる農作物 の被害量と被害額は依然として高止まりしているものの、対前年度比ではわずかながら減少しているようである。
 但し、このデータによると逆に被害面積だけは対前年度比で増加 している。これはイノシシの個体数は依然として減少していないとも読み取れるわけである。しかし、こういったデータにはタイムラグがあるものなので、ある程度の時間が経過しないと本当のことはわからない。被害額は被害対象の農作物の種類によっても大きく変わり、また防御柵などによる対策などの徹底状況によっても増減するので直接的なイノシシ駆除そのものがどの程度影響しているかは厳密には判別できない。
 このデータからはこういうこともわかる。わが国における鳥獣被害は、イノシシ、鹿、サル、この三種類によるものがダントツなのだがイノシシと鹿を比べてみるとイノシシは被害面積では鹿の半分以下、そして被害量では7分の1にすぎない。しかしこれが被害金額となると逆転し、イノシシのほうが20%も多くなるのである。つまり、イノシシは農家にとって商品性の高いものを食害しているということになる。
2007年2月5日(月)
金色のイノシシだそうです。
 2月3日、滋賀県日野町の猟友会日野支部のメンバーが体長約1.3メートル、体重70キロの全身が金色の毛で覆われているオスのイノシシを鈴鹿山系で射止めたと京都新聞が報じている。
 イノシシは、通常は茶色系統のものが多いが、中には黒っぽいものや、シルバーに近い毛色のものなど個体差がある。毛が金色に見えるということは、おそらく通常より毛が細く、かなり明るい茶色ということではないかと思われる。そうだと光線の具合によっては金色っぽく見えないこともないだろう。
2007年2月4日(日)
イノシシの牙
 イノシシの牙は、犬歯が伸びたものである。牙は雄雌共にあるのだが特に大きくなるのは雄だけであ る。この牙は時には危険な凶器に変わることがある。イノシシに襲われての死亡事故では、この牙に よることが多い。また猟犬が、追い詰めたイノシシに反撃されて斬られることも少なくない。
 ハンタ ーの中には射止めたイノシシの牙を記念に残している人もいる。この牙は上下の牙(犬歯)がこすれあ うためにかなりの大物でも10センチを超えることはほとんどない。

 しかし世界は広い。インドネシア にはこんなのもいるのだ。
2007年2月3日(土)
巨大イノシシ捕獲される

 2007年1月25日、徳島県美馬市美馬町の岡本健策さん(66)が三頭山で子牛ほどもある巨大イノシシを約20メートルの距離から一発で仕留めた。体長は1.8メートル、体重200キロの大物。
 あまりの大物のために回収にはハンター仲間4人がかりで9時間もかかったという。しかし上には上があるもので、2003年12月には滋賀県木之本町川合の高時川河川敷でなんと体長2メートル、体重240キロの超大物が捕獲されているという。

2007年2月2日(金)
イノシシ用ワナの弱点

 先日、徳島県阿南市でイノシシ用のワナと思われるワイヤーが首に巻きついた野良犬が発見されたという報道があった。その後、この犬は無事保護されたようだが首のワイヤーがイノシシ用のワナだとすれば、引きバネ式のものだろう。イノシシ用のワナには狸やテンなど、イノシシ以外の動物が掛かる事がある。猟犬や野良犬、まれには猫なども掛かってしまう。こういう場合には、ワナを外してやるわけだが、動物が暴れたりして簡単ではない。そこで、困った挙句にワナのワイヤーを切ってそのまま放してしまうようなヒトも中にはいるのである。放された動物は当然ワイヤーの切れ端をぶら下げたままとなってしまう。今回の犬の場合もおそらくそうだろうと想像できる。
 
 ハンターの中には、野犬が山中のワナに掛かった場合には射殺してしまうこともあると聞いたことがある。私などは、ずいぶんと乱暴なことのように感じてしまう。しかしこれは必ずしも違法な行為とは言い切れないようだ。狩猟鳥獣には鳥類28種、獣類20種が決められているのだが、その中にはノイヌ、ノネコも含まれているのである。つまり犬はもちろん、ネコまでが狩猟獣になっているのである。

 ここで注意しなければいけないのは、ノイヌやノネコは野良犬や野良猫とは別モノとされていることである。野良(ノラ)は人間に依存して人間の生活圏で生きている。それに対して狩猟獣とされているノイヌやノネコは人間に依存せずに自分で餌を捕食して生きているものを言うらしいのである。そういわれるとなんだかもっともらしいような気がしないでもないのだが、問題点が無いわけではない。ノイヌやノネコは飼い犬や飼い猫、また野良犬や野良猫と動物学的には同じものであり、ただ生活状態が違うだけである。これを狩猟時に判断することなど出来るのだろうか?。また一昔前ならともかく、ノイヌやノネコを狩猟していったいそれをどうするのだろうか?  まさか食べるってこともないだろうし! ?
 
 思うに、ノイヌ、ノネコが現在でも依然として狩猟獣として残されている理由はワナ猟において誤捕獲を暗に容認救済するための措置であろう。これは有害鳥獣駆除とはまた別問題である。それより、銃猟をするハンターが狩猟獣であるからといってノイヌやノネコを獲物にするという話はいまだかって聞いたことがない。

2007年2月1日(木)
イノシシ関連情報 ブログオープン

 2005年の11月に(イノシシ駆除レポート)を開設してから1年が過ぎた。マイナーなサイトなので、あまり訪れる人もいなかったのだが、今年が亥年であることもあってか、最近は少しばかりアクセス数が増えてきている。とくに昨年末から今年にかけては年賀状の素材探しと思われるアクセス数が一時的に急増した。こうやってサイトを開いている以上、まあ、どういう形であろうと観てくれるのはウレシイ限りです。イノシシ駆除の現状や、野生状態での彼らの生態などにも触れて行きたいと思っています。

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