キツネが掛かったのは、田上地区の黒北谷の竹藪に設置されたイノシシ捕獲用のククリ罠。この辺りは常時ぬかるんでいて、何十年か前には、水田があって稲作が行われていた場所である。

　ハンターの新田さんが罠に掛かったキツネを発見した時には、体毛がキレイだったそうだが、撮影時には時間が経過し、少し薄汚れてしまった。それでもキツネの特徴ある尾はふんわりと膨らんでいた。キツネの歯は非常に鋭いため注意しながら新田さんと吉村さんが連携してキツネの左前足を捕らえたワイヤーを緩め放してやった。

　田上地区内でキツネが罠に掛かったのは今回が初めてではない。2008年の夏に東田上東部でも掛かったことがある。キツネの数はイノシシはもちろん、タヌキなどと比べてもあまり多くないようだが、目撃情報が少しずつ増えていることから、生息数も増加傾向にあるのかもしれない。