2006年10月8日  -當家開き-  


-田上組神輿當家全記録--祭りの終り-

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●この當家開きを以って、田上地区の秋祭り(8年ぶりの神輿當家)が全て終了となる。當家である吉村家より夕食が振る舞われ、心地よい疲れを癒す。

●2006年10月1日の八幡神社の清掃から、矢来製作、そして10月8日の祭り本番と1週間に及ぶ祭 りの記録であるが、これに先立って9月31日に田上地区集会場に於いて神輿の役割決め、さらに次回 8年後の當家のクジ引きが行われた。その結果、東田上の桜間昇さんが一番クジを引き当て、次回2014年の當家は桜間家と決まった。クジは慣例に従って3番まで行われ、2番(吉田 虎好)、3番( 藤本 憲明)さんということになった。

●ところで、従来は家に不幸があった場合には、ブク (喪に服すという意味の服喪が語源) があるということで祭りには参加しないという慣わしがあった。しかし服喪の期間や、範囲、その他についても実際にこれといった基準も存在せず、きわめて曖昧であった。そのため前回の神輿當家では、これを 拡大解釈し参加辞退者が数軒に上った。こういった異常事態は、わずか30戸に満たない田上地区では祭りの開催、運営上においても好ましくないことは明らかであった。そうした反省をも含め、今年の當家である吉村浩さんの提案により今回から、祭りに関してはいわ ゆる(ブク)といったものを問わないということになった。
  考えてみれば善し悪しは別にして、人々の( 喪 )そのものに対する考え方も変わり、実際には空洞化し形式のみになりつつある現在、祭りの時にだ けそれを問題にするということのほうが不自然なことであった。

●また、今後の問題点としては地区内の高齢化などによる神輿の役割に必要な人数の不足である。正式には、祭りには本棒16名、加勢16名、その他16名の計48名、更に交通整理なども加えると5 0名以上必要ということになっている。田上地区は現在27戸であるが、現時点でも高齢者世帯などで、直接参加出来ない戸数が数戸はあり将来は更に増えることも予想される。今回は家によっては2 人から3人参加、さらに地区外からの助っ人が数人という形で乗り切っているというのが実情である 。

田上組神輿當家全記録(祭りの終りーー當家開き-)