里山 フォトレポート シリーズ No.14
(徳島県美馬市脇町東田上にて撮影 2009-6-28)
Cissites cephalotes
甲虫目 カブトムシ亜目 ツチハンミョウ科
ゲンセイ亜科
体長は20〜30ミリ、ここに掲載したものは約30ミリ。
元々は、南方系の甲虫で、インドネシア、マレーシアからフィリピン、ベトナムなどに分布しているらしい。
日本での分布は近畿以南とされているが、温暖化の影響で生息域が北へと拡がっているようだ。高知県では古くから生息が確認されていて準絶滅危惧種に指定されているそうだ。
脚、触覚、顎を除く全体が朱色がかった鮮やかな赤色をしていて、木々の緑色の中ではよく目立つ。飛翔スタイルはカミキリムシに似て速度は遅い。
幼虫がクマバチの巣に寄生しているため、成虫はクマバチの巣の近くで見つかることが多いという。
今回、7匹の成虫(オス2匹、メス5匹)を発見したが、クマバチの巣は確認できなかった。この虫の体液には触れると炎症を起こすカンタリジンという毒が含まれているが、体の左右から注意深くつまみ上げればそれほど神経質になる必要はない。
問題は、カメムシ程ではないが独特の匂いを放つことだ。そのため、この虫の採取には虫籠などではなく、密閉できる瓶などを用いる方が無難だ。
その他のコンテンツ
情報はこちらから
20090629